「メシア預言Ⅰ~揺るがない勝利~」創世記 3:14-19 金田洋介牧師
今週からアドベント(待降節)に入りました。第一週は創世記から「原福音(聖書最初のメシア預言)」と呼ばれる箇所を開いて参ります。
罪の始まり
神様はエデンの園の中央にいのち木と善悪の知識の木を生えさせました。そして、アダムに「あなたは園のどの木からでも思いのまま食べてよい。しかし、善悪の知識の木からは、食べてはならない。その木から食べるとき、あなたは必ず死ぬ。」(2:16-17)と言われました。「思いのままに」という言葉から、人間は自由に決断し、選択することができる存在として造られたことが分かります。そしてそれは、神様から与えられた自由意志を、神様の言葉を守り、従うことに用いることを神様が望んでおられたということ。何が善で何が悪かを定める判断基準は神様のものであり、神様の領域であるということ明確にするためです。ですから、神様の言葉に従わずにこの木の実を食べるということは、人間が神様に代わって自分勝手に善悪の判断をし、自分の意のままに生きると、自分(人)が神のようなることを意味しています。しかし、アダムとエバはヘビ(サタン)に惑わされ、善悪の知識の実を食べてしまいます。二人はヘビ(サタン)の言葉に従い、神様に逆らう罪を犯したのです。彼らが罪を犯した瞬間から、人と人との関係、人と神様との関係が破壊されてしまいました。
メシア預言~揺るがない勝利~
そして本日の箇所に入り、神様はヘビすなわちサタンを呪います。3:15 わたしは敵意を、おまえと女の間に、おまえの子孫と女の子孫の間に置く。彼はおまえの頭を打ち、おまえは彼のかかとを打つ。」おまえとはサタンのこと。女とはエバや人を指します。神様はエバ(人)とサタンとの間に敵意を置くと言われました。それは、エバ(人)が神様に敵意を向けてしまったことを修正され、罪に誘い、神様に背かせるサタンにこそ敵意を持つようにエバ(人)の歩みを正して下さるという約束です。そして、女の子孫とは、エバの子孫から生まれるイエス様のことです。「彼のかかとを打つ」とは、サタンがイエス様を十字架に追い詰め、苦痛を味わわせ死なせることを意味しています。しかし、それはかかとを打ったにすぎません。なぜなら、イエス様は十字架の死から復活されました。死に打ち勝たれたのです。そして、イエス様はサタンの頭を打ち(砕き:口語訳)とありますように、イエス様はサタンに完全に勝利されるのです。この勝利は絶対に揺るぎません。
イエス様がサタンに完全に勝利される日まで、サタンの惑わしや攻撃は続きます。また、誰もが持つ原罪と罪がもたらす数々の苦悩と苦痛との戦いも続きます。しかし、2000年前に誕生されたイエス様は十字架の上で私たちの身代わりとなり、呪われた者となって下さいました(ガラテヤ 3:13)。救い主イエス様を信じる者はどんな罪も赦され、死んでも生きる永遠の命が与えられるのです。今年のクリスマスもこの救い主の誕生を心から祝いましょう。