2023年12月10日 主日礼拝メッセージ

「メシア預言II~希望の萌芽(ほうが)~」イザヤ書 11:1-5   金田洋介牧師

預言者イザヤが活動した時代、南ユダは大変苦しい状態にありましたが、これらの原因はみな、彼らの背信と偶像礼拝の罪が招いた結果でした。しかし、神様はご自身の御力をもってアッシリアの脅威から救って下さるというのです(イザヤ 10:33~34)。このお言葉通りに南ユダは難を逃れることができました。ところが、背信と偶像礼拝の罪から一向に離れることができない南ユダは、後に神様の裁きの結末としてバビロンに滅ぼされ、まるで切り倒されて切り株しか残っていない、死んだも同然の状態に陥ってしまいます。しかし、そのような絶望的な状況にあっても決して失われない希望の萌芽(ほうが=芽生え)が訪れることをイザヤは告げます。

メシア預言~希望の萌芽~

11:1 エッサイの根株から新芽が生え、その根から若枝が出て実を結ぶ。エッサイとはダビデ王の父の名です。彼は平凡な一羊飼いにすぎませんでした。「エッサイの根株」とは、死んだも同然の切り株、すなわちこの世的には低く見られ、顧みられないようなところから、偉大なダビデ王に遥かに勝るメシア(救い主)が誕生することを意味しているのです。約2000年前、イエス様は家畜小屋で、人知れずひっそりとお生まれになられました。しかし、このお方こそ、どのような絶望的状況にあっても決して失われない希望の萌芽(ほうが=めばえ)、救い主なのです。

主の霊がとどまるお方

エッサイの根株からお生まれになる救い主は、「その上に【主】の霊がとどまる」(2節)とあります。その預言が成就したことが福音書に記されています(ルカ 3:22、4:18)。そして、救い主(イエス様)は(1)「知恵と悟りの霊」(2)「思慮と力の霊」(3)「【主】を恐れる、知識の霊」に満ちておられると告げられています。(1)イエス様は、過去のことも未来のことも、全てを計算に入れた上で、現在を見つめ、ご自身のご計画を進められるお方。(2)あらゆることを深く考えて最善の計画を立て、神様の御力をもって実行されるお方。(3)単に知識として神様を知っているというのではなく、深い人格的な交わりによって、父なる神様がどのようなお方であるかを知っているということです。

この主の霊に満たされたイエス様が、あなたの救い主となって下さるお方です。これほどのお方があなたの人生の全てに関わり、折にかなった助けと導きをもたらして下るとは何と幸いなことでしょうか。たとえ、切り株のような人生に陥っても(自分の力で切り倒される前の状態に戻ることも、改めて新しい芽を生やす力すらわかないほどの落ち込み、絶望の状況に追いやられたとしても)、イエス・キリストによって私たちの内に希望が芽生えるのです。救い主イエス様は素晴らしい神様の霊と力に溢れ、今も、これからも私たちを守り導いて下さるお方です。私たちのために生まれて下さった救い主の誕生を心から祝いましょう。

今日のお花は、ユリ(イエローウィン)、スプレーストック、カーネーション、モンステラです。