「共に福音にあずかるために」コリント人への手紙第Ⅰ 9章19-23節 金田洋介牧師
この聖書の言葉は、大伝道者パウロの告白です。パウロは元々、イエスを救い主と信じるクリスチャンを苦しめる大迫害者として恐れられていました。ところが、パウロは復活されたイエスと出会い、回心します。彼はクリスチャンを迫害する人から、イエスの救いを伝える伝道者となったのです。パウロは町と町を渡り歩き、勢力的に福音を伝えましたが、彼の熱く燃える宣教の原動力となったものは何だったのでしょうか。
Ⅰ.福音がもたらす恵みの大きさを知っていた
福音の恵みとは、イエスの十字架と復活を信じることによってもたらされる恵みの数々です。福音の恵みは、信じる者に劇的な変化をもたらします。その変化とは、自分中心から神中心(イエス中心)となる価値観の変化です。パウロ自身も、彼自身が信じたこと、そして彼自身の変化を告白しています(1コリント15:1~10)。福音はパウロのような大迫害者にも及ぶ恵みです。彼は、「神の恵みによって今の私(伝道者)となった。…福音を語らないなら自分にとって災いである」とさえ告白しています(1コリント9:16)。
Ⅱ.福音がもたらす恵みを共に分かち合いたいと願っていた
福音がもたらす喜びを知っているからこそ、共に分かち合いたいと、パウロは告白します。そして、これこそが、彼の熱く燃える宣教の原動力となったのです。パウロは共に福音の恵みを分かち合うためなら、どんなことでもすると宣言しています。福音には全てを懸ける程の価値があると確信していたからです。
福音はイエスを信じるどんな人にも与えられる恵みです。あなたもパウロと同じ福音を持っています。あなたはすでに福音の恵みを体験しているのです。福音の恵みを知り、体験した時、パウロのように福音の恵みを一人でも多くの人たちと共に味わいたいと願い求めるように変えられていくのです。