2022年2月27日 主日礼拝メッセージ

「己が救を全うせよ」 ピリピ人への手紙 2章12~18節  金田洋介牧師

①自分の救いを達成するよう努めなさい

パウロは「自分の救いを達成するように努めなさい」とピリピの信徒たち語っていますが、エペソの手紙では「信仰によって。救われたのです(2:8)」と言っています。私たちもパウロが語っているように、「救われたのは神の恵みであり、キリストを信じる信仰によって救われた」と信じています。しかし、ここでパウロは、信じて終わりでないことを教えているのです。では、「救いの達成に務める」とはどういう意味なのでしょうか。様々な解釈があると思いますが、私は「信じて受け取った『救い』を、より確かなもの(より揺るぎないもの)となるように努めることだと理解しています。何故なら、私たちは救いに与ったにもかかわらず、簡単に神の御言葉に背き、あろうことか神の赦しや愛までも疑ってしまうことがあるからです。ですからパウロは、神を畏れつつ、イエスが模範を示されたように、神の御心と御言葉に従順に従うべきことを教えているのです。

②神が働かれる ~志を立てさせ実現して下さるのは神~

私たちの信仰をスタートさせて下さったのは神です。けれども、パウロが語っているように信じて終わりではありません。神はクリスチャンとしての生活を、御言葉や教会の兄姉との交わりを通して私たちに教えて下さるのです。そして、信仰生活を過ごしていく中で、私たちに志を立てさせて下さる(良い働きを初めて下さる)のです。例えば、あなたが新しく始めたこと(他者へのとりなしの祈り、奉仕、献金、デボーション、学び、伝道等)、自分の生き方、考え方を変えようと思い始めたり、これまであまり積極的でなかったこと、むしろ避けてきたこと、向き合おうとしなかったことに目を向け始めたら、それは神が御心のままにあなたの内に与えて下さった志であり、良い働きなのです。そして、実現して下さるのも神であると教えています。私たちは神の力を信じ「不平を言わず、疑わず行う」者でありたいのです。

③救いの達成の目的と最大の鍵

パウロが救いの達成に努めるよう命じたのは、この曲がった邪悪な世代のただ中にあって、非難されるところのない純真な者、傷のない神の子ども、世の光として輝くためだと語ります(15~16節)。そして、いのちのことばをしっかりと握るよう教えています。いのちのことばである神の御言葉、イエスご自身に繋がり続けること、それが救いの達成の最大の鍵です。

パウロにとって「己が救を全うする」とは、命をささげてキリストの福音を宣べ伝えることでした。彼にそのような志を立てさせ、事を行わせて下さるのは神です。聖書は語ります。「己が救を全うせよ」と。神が、皆さん一人一人に志を立てさせ、あなたにとってふさわしい生き方、福音にふさわしく生きる道を、チャレンジを与えて下さるのです。不平を言わず、疑わず、行うのです。神があなたに力を与えて下さいます。主の日が来るまで、天に召されるまで、命ある限り、共に「己が救を全う」しようではありませんか。

熊本真愛教会では、毎週講壇にお花が活けられています。
今週のお花は、ユキヤナギ、ユリ(カサブランカ)、ストック、スプレーカーネーションです。