2022年12月11日 第三アドベント礼拝メッセージ

「受胎告知-世界を変えたマリアの決断-」ルカの福音書1章26~38節 金田洋介牧師

 

本日の聖書箇所は、マリアへの受胎告知の場面です。御使いガブリエルによって、神様の驚くべき計画がマリアに告げられました。その計画とは、イザヤによって預言されていた救い主がマリアを通して誕生するという、驚くべき計画でした。さらに、イエスと名付けられるその子は「いと高き者の子、すなわち神の子呼ばれる」というのです(30-33節)。あまりにも壮大な神様の計画を聞いたマリアは驚き戸惑います。これは若いマリアにとってあまりにも責任の大きい決断を迫るものでした。婚約者のヨセフの事はもちろん、人々に姦淫の罪と誤解され、石打で処罰される恐れもありました。しかしガブリエルは、「主があなたとともにおられます。(28節)」、「いと高き方の力があなたをおおいます。(35節)」、「神にとって不可能なことは何もありません。(37節)」と全能の神様が直接働かれることを告げました。マリアは「わたしは主のはしためです。どうぞ、あなたのおことばどおり、この身になりますように」(38節)と、強い覚悟と献身を持って一切を神様に委ね、神様のご計画に従う決断をしたのです。イエス様の誕生から、世界は「キリスト以前(BC)」と「主の年(AD)」に分かれました。まさに世界を変えた決断でした。このマリアの決断によって誕生した救い主イエス様もまた、父なる神様の前に従順であられました(ルカ22章42節)。イエス様の従順と献身によって罪による死と滅びからの救いが私たちにもたらされたのです。

ルカや他の福音書の著者は、マリアだけでなく、夫ヨセフ、ゼカリア・エリサベツ夫妻、シメオン、女預言者のアンナ、名もなき羊飼いたち、東方の博士らといった、イエス様の誕生を取り巻く人々の姿を記しています。彼らもマリアと同様に、神様のご計画の中に生き、それぞれが信仰を持って決断し、神様の御言葉が真実であることを体験しました。彼らのように神様の御言葉を信じ、信頼し、全てを神様の御心にお任せする決断をするなら、あなたの中の世界は変わります。あなた見る世界も変わります。それは、あなたと共におられるイエス様があなたの思いを遥かに超えた素晴らしい御業を見せて下さるからです。実はそれはすでに始まっているのです。あなたが神様を礼拝しようと出席を決断した時から…、神様を信じようと決断した時から…、神様の御声を聞かせていただこうと決断した時から…、神様を信頼して祈ってみようと決断した時から…すべては始まっているのです。アドベントの期間、神様が自分に働きかけて下さったことを思い巡らす機会として過ごしてみてはいかがでしょうか。神様があなたの内に、あなたの周囲に起こしてくださった素晴らしい御業にきっと気付くことでしょう。

熊本真愛教会では、毎週講壇にお花が活けられています。
今週のお花は、グラジオラス、カーネーション、ユリ、バラです。