「聖書が教える幸いな関係を築く秘訣」 エペソ人への手紙5章22節-6章4 節 金田洋介牧師
妻たちよ(5章 22~24節)
聖書は、「主に従うように自分の夫に従いなさい」と勧めていますが、「従いなさい」という言葉に抵抗を感じられる人も多いと思います。では、夫に従うということはどういうことなのでしょうか? 23 節に「夫は妻のかしらなのです。」とあります。これは、夫の方が上であるということではありません。かしらとは「代表者」ということ。つまり、夫に従うとは、夫を「夫婦、一家の代表者」であると認め、敬い、支えるということなのです。また、 創世記には、初めの人アダムの妻として創造されたエバは、アダムの助け手として相応しい存在であったことが記されています。ですから、神様が「代表者」である夫の「助け手」 として妻(自分)を選び、導かれたのだということを心に留めていただきたいのです。
夫たちよ(25~31節)
夫に対しては、「自分を献げ尽くすように妻を愛し」、「自分を愛するように妻を愛しなさい」と教えています。何よりも相手を尊重し、自分の心を満たすことよりも相手を思いや り、心を満たすことを大切にしたいのです。例えば、日常生活の中で、妻の言葉や話に耳を 傾け、共感する態度、妻の好きなものに興味や関心を向け、妻が聞いてほしい時に全力で聴き、助けてほしい時に面倒くさがらず助ける、といったものです。愛は「関係性」の中にこそ表れるもの、そして、愛は「具体的な行動」が伴うものなのです。
子どもたちよ、父たちよ(6章 1~4節)
「あなたの父と母を敬え」は十戒の人と人とにおける戒めの中の最初の言葉です。この言葉は、親子関係に幸福をもたらすだけでなく、家庭の秩序と平和を保つためのものです。しかしながら、現実の問題として、虐待やネグレクトによって傷を負わされた方々には受け入れ難い言葉だと思います。牧師は「自分が存在することを喜び、感謝する」ことも、「父と母を敬うこと」だと教えられています。あなたがあなたとして存在していることを、私(牧師)も共に喜びたいのです。そして、父(母)たちには、精神的に社会的に成長過程にある子どもたちを、いたずらに苛立たせてはならない、と聖書は教えています。躾や助言に、神様の義さや愛が感じ取れるように、神様に整えていただこうではありませんか。
幸いな夫婦関係、親子関係を願うなら、「妻たちよ」、「夫たちよ」、「子どもたちよ」、「父たちよ」と、それぞれに語られた神様の言葉をしっかりと心に留め、御言葉の勧めを実践することが必要不可欠です。ここに全ての関係における平和の秘訣があるのです。神様の御言葉に従い、夫婦、親子、家庭に幸いな関係が築かれていきますように。