2024年2月4日 主日礼拝メッセージ

「義と愛を貫くお方」ミカ書 7:14-20   金田洋介牧師

預言者ミカの祈りと讃美

ミカは神様に向って、自らを南ユダに住むイスラエルの民と重ね、自らを民の代表者のようにしてとりなしています(14 節) 。かつて、イスラエルの民を導いたモーセも罪を犯し続けるイスラエルの民のためにとりなし祈りました。ミカは、詩篇23篇のダビデの詩を思い起こさせるように、羊のようにさまよっている民を牧してくださるよう神様に祈り求めます。すると、神様は出エジプトの時に行われたような奇跡を行って下さると約束してくださったのです(15節)。ミカは確信して言います。神様の大いなる御業を見た世界中の民が、神様の御前でおののき、畏れ敬うようになるでしょう(16-17 節)と。さらに、ミカは「あなたのような神は他にあるでしょうか。いや絶対にいない。」と神様を讃えます。なぜなら、神様が民の咎を取り除き、罪を赦して下さるばかり、怒りを鎮めてくださる、恵み深いお方(慈しみ深いお方)だからです。

ミカ書 7 章から私たちが受け取ること

(1) 望みえない状況に置かれても神様を信じて祈ることの大切さ

私たちは、預言者ミカのように全く望みえない状況にあっても祈り続ける者でありたいのです。神の民イスラエルも絶望的な状況でした。神様の前の正しさが失われ、不正がはびこり、自分さえよければいいという社会、人々で溢れていました。偽りに満ち、人間関係も家庭も崩壊していた。けれどもミカは神様に望みを置いて祈ったのです。祈りの手を上げ続けましょう。

(2) 神様は素晴らしい御業を行って下さると約束し、実現して下さるお方

結果的に北イスラエルはアッシリアに滅ぼされ、南ユダもアッシリアを滅ぼしたバビロンに滅ぼされ、イスラエルの民は捕囚されてしまいます。民自身の罪のゆえに神様に裁かれ、滅んだのです。イスラエルの民は周辺の諸国の物笑いの種になり、神様の御名が蔑まれました。しかし、ミカのとりなしは無駄に終わりません。神様は回復の預言、希望の約束を与え、ご自身の栄光を現わすと約束してくださったのです。これを私たちの生活に置き換えるとするならば、例えば、我々の回心によって(神様を信じる者となり、神様の御言葉を行う歩みに変えられることによって)、行動や言動の変化、生き方の変化が現れ、それがきっかけとなって他者の回心をも生み、救いに導き、神様の栄光に(神様が褒め称えられることに)繋がることが起こるということです。

(3) 神様は義と愛を貫くお方である

神様は罪を正しく裁かれるお方ですが、民を愛するゆえに罪を赦したい、裁きと滅びから救いたいと願っておられるお方です。この矛盾する二つを全うするために、罪のない者を罪人の代わりに裁くと言う道、すなわち、罪のない神の御子イエス・キリストを我々の罪の身代わりとして裁くことによって、神様は義と愛を貫かれたのです。このお方が私たちの神様なのです。預言者ミカはその信仰者生涯にあって、「あなたのような神はいない」との告白に至りました。同様に、現代を生きる私たちをも、この確信に満ちた信仰告白へと神様は至らせて下さいます。日々の歩みの中で、神様の御力、神様の義と愛を体験することができるように、自分の為に、他者の為に祈り求めて参りましょう。

今日のお花は、ネコヤナギ、梅干、オリエンタルユリ、スプレーストック、カラーです。