カテゴリー
祈祷会メッセージとお祈りの課題

割り当て地を与えられた女性たち

彼女たちは、祭司エルアザルと、ヌンの子ヨシュアと、族長たちとの前に進み出て、「私たちの親類の間で、私たちにも相続地を与えるように、主はモーセに命じられました」と言ったので、ヨシュアは主の命令で、彼女たちの父の兄弟たちの間で、彼女たちに相続地を与えた。(ヨシュア記17:4)

ヨシュア記前半は、カナンの地での戦争を描いています。11章の最後に「その地に戦争はやんだ。」と書かれていて、ヨシュア記後半はカナンの地を12の部族で分割していく様子が描かれています。イスラエル=ヤコブの子どもたち(男の子)は12人で、この子どもたちの子孫がイスラエルの民族です。12人の子どもたちの名前が、それぞれ部族の名前になっています。ルベン、シメオン、レビ、ユダ、ダン、ナフタリ、ガド、アシェル、イッサカル、ゼブルン、ヨセフ、ベニヤミンです。このうち、レビ部族は祭司として各地に住むように言われていたので、割当地はありません。そしてヨセフ族は、ヨセフの二人の息子たちから生まれた部族、マナセとエフライムがそれぞれ一つの部族として数えられます。ですので、12部族(ルベン、シメオン、レビ、ユダ、ダン、ナフタリ、ガド、アシェル、イッサカル、ゼブルン、マナセ、エフライム、ベニヤミン)で分割+レビ部族という図式になります。このようにイスラエルに限らず当時は、家系をとても大切にしていました。自分がどの家に属しているのかが重要な社会でした。それぞれの家では男性の年長者が家長となり、家長同士の繋がりによって社会が作られていました。相続地も家ごとに、家長ごとに整理されていったのです。

16-17章ではヨセフ族、つまりマナセ族とエフライム族の割当地について書かれていました。マナセ族はとても祝福されていたようで、人数も多かったので、割当地も多く与えられましたが、それでも足らずにまだ切り開かれていない土地を開拓している様子が描かれています。その中で、マナセ族のうちのある家のことが問題となりました。ツェロフハデという人には男の子が生まれず、女の子しか生まれませんでした。男の子が生まれないという事は、その家は後継ぎが生まれなかったことになるので、家がなくなるという事を示しています。しかしここでは当時の常識では考えられないような例外的な措置がとられました。女の子たちに相続地を与えるという事です。ヨシュア17:4によると、モーセがそう命じたと書かれています。民数記27章にそのことが書かれています。そこでは、彼女たちがモーセに訴え、モーセが神様に相談していたことが書かれています。神様はこのままでは約束の地カナンに入っても、相続地が与えられずみじめな思いをする彼女たちのために、相続地を与えなさいという律法を与えました。彼女たちに限らず、この先、イスラエルの国においては、男の子が生まれなかったからといって、家長が死んだらすぐにその相続地を取り上げるのではなくて、娘たち、娘がいなければ親族に与えるようにという律法を与えました。

神様は常に弱い立場の者の味方です。当時のイスラエルにはこのような弱い者を顧みる律法がたくさんありました。それによってイスラエルで生きて働かれる真の神様はそのような弱い立場の物を助けて、見捨てないお方であるということを世界に示していきました。今日においては、国も法律も慣習も聖書の時代とは異なりますが、神様は同じ神様です。神様は私たちの弱さを知り、必要な助けを与えてくださいます。今日も神様を求めてお祈りをしたいと思います。

お祈りの課題

  • クリスマスキャンドルサービス、クリスマス礼拝のために
  • 新しい年の導きのために
  • 昭島教会に集う方々、ご家族のために
  • 小金井教会のために