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祈祷会メッセージとお祈りの課題

王のための祈り

神よ。あなたのさばきを王に あなたの義を王の子に与えてください。彼が義をもって あなたの民をさばきますように。公正をもって あなたの苦しむ民を。
詩篇72:1-2

詩篇72篇は王のために祈っている詩篇です。表題には「ソロモンのために」と書かれています。ソロモンの治世は、イスラエルの国が最も栄えた時でした。この詩篇はそのようにソロモンの治世が末永く、平和に続きますようにと神様に祈り求めいてる詩篇と言えます。詩篇の作者が誰なのか、はっきりとは分かりません。最後の20節には「エッサイの子ダビデの祈りは終わった。」とあります。ソロモン王の先代の王であり、父親はダビデです。ダビデの生前からソロモンは次の王に選ばれ、任命されました。20節の言葉が詩篇72篇のダビデの祈りは終わったという意味で解釈するなら、詩篇72篇の作者はダビデという事になります。先代の王が、次の代の王を祝福する祈りの言葉と言えます。また祈りの口調が民の目線に立っていることから、ダビデが民が祈る言葉と想定してこの詩篇を作ったとも言えますし、ダビデ以外の他の誰かが作ったとも考えられます。いずれにしても、この詩篇は、神様に「王を祝福してください。王としてふさわしい者へと整えてください。」と祈る詩篇になります。

日本には「君が代」という歌があります。君が代は「あなたの代が末永く続きますように」と祈っている歌です。国家として歌われていますから、「国が長く続きますように。国を守る天皇の代が長く続きますように。」と祈る歌と言えます。この歌が、天皇崇拝にあたるのか?それともそうでないのか?ということは長く議論されていて結論を見ていないように思います。しかし「王の治世が長く続きますように」という内容自体は、詩篇72篇と共通する部分があります。違っている点は、詩篇72篇の場合は、神という王を超えた存在がはっきりと示されている事です。王は、国を治めるうえで民を治める権威を持った存在です。しかしその王に権威を与え、国を治めるための知恵と力を与える存在として、神がはっきりと示されています。そしてその神に対して、「王を祝福し、整えてください」と祈っているのです。ですから詩篇72篇の歌いだしは「神よ。」です。君が代の場合は、「君」を超えた存在は示されず、誰に対して祈っているのか定かでありません。君が代の場合は、誰に対して祈るのかは歌う人のそれぞれの価値観、信仰に任されていると言えます。天皇を祝福するのは天皇だと思っていれば、天皇崇拝の歌となりますが、天皇は自分の知恵と力だけで自分の代を末永くしなさいと言っている妙な歌とも言えます。

私たちは、日ごろ、国を治める為政者の祝福のために祈っているでしょうか?為政者にも神様の祝福が必要です。なぜなら彼らも人間だからです。神様がダビデに、ソロモンに祝福を与え、整えて、用いられたように、私たちも今の為政者のために、祝福を祈り、整えて、用いて下さいと祈りたいと思います。なぜなら私たちは、呪いではなく、祝福を受け継ぐ者として召されたからです。誰に対しても、神様にその人の祝福を祈り求めていきたいと思います。

お祈りの課題

  • 昭島教会の集う方々、ご家族のために
  • 3-4月に初めて来られた方々、久しぶりに来られた方々のために
  • FMYC、ペンテコステ礼拝のために
  • 宣教地のために
  • みずほ台教会のために