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祈祷会メッセージとお祈りの課題

神様の正しいさばき

神よ 立ち上がって 地をさばいてください。あなたが すべての国々を ご自分のものとしておられるからです。
詩篇82:8

今日は詩篇82篇です。表題のアサフについては、前回の分を参照してください。アサフは、ダビデの時代に活躍したレビ人の一人です。

この詩篇には「神々」という言葉が出てきます。まことの神様はお一人ではなかったのですか?と思うような書き方です。もちろんこの表現は比喩であると言えます。神様が増えたわけではありません。現代の私たちでも、特に優れた人を指して「神のようだ」と言ったりします。詩篇82篇の中では、「さばき」という言葉が出てきます。特に「王」や「為政者」や「裁判官」などを想定して、「神々」と呼んでいるようです。これらの人々は、国の中での問題、課題に対して正しく公平に対応していくことが求められます。現代でもこんがらがった事態を見事に収束させると「神対応」などと言われます。当時もそれと同じような比喩が使われていたという事です。ですから、真の神様以外にも神がいるということではありません。82:7では神々が「人のように死に」と書かれているように、彼らは神々と呼ばれているかもしれませんが、本質的には普通の人間なのです。

イスラエルの国は神様から選ばれた国です。その国の為政者、裁判官たちも、神様からさばきの権威を与えられた人たちです。いわば彼らは、神の権威によって政治、さばきを行っていると言えます。彼らが本当に神様に従い、正しく公平なさばきを行うのであれば、彼らが人々から「神対応だ」と言われることもあるかもしれません。しかしどうやら現実はそうではないようです。彼らは人々から「神々のようだ」と言われるべき存在だと自負しているようですが、そのさばきは不公平で、不正を行っているという事が描かれています。それに対して、詩篇の作者は正義を行えを訴えています。人は、異性に対して、お金に対して、そして権威に対して、間違いを犯しやすいと言います。個人差はありますが、特に男性は支配欲が強いかもしれません。「神」と呼ばれなくても、「先輩」、「先生」、「師匠」と呼ばれること、褒められること、敬われる事でうれしいと感じます。ですからつい権威を欲してしまいますし、権威=絶対と考えてしまいます。そうすると正義も不正も混ざってしまいます。

82:1で真の神様は、そのような権威持つ者たち「神々」を集め、「神の会議」を招集します。そして彼らの不正をあばくさばきを下されるのだという事が書かれています。彼らは目に見える地上の世界においては誰も逆らう事の出来ない権威あるものかもしれません。しかし真の神様の前では死を迎える定めにある普通の人間です。詩篇の作者はその様子を描き、真の神様に正しい裁きを求めています。人間の支配者は不正を行うかもしれません。それによって民は苦しむかもしれませんが、真の神様はすべてをご覧になっています。そして必ず正しいさばき、公平なさばきを行って下さいます。「神のさばき」という言葉は、とても恐ろしい響きです。しかし正しい者にとっては救いであり、希望であることが詩篇82篇を読むと分かります。神のさばきが恐ろしいのは、地上のどの権力も逆らえないからです。しかし神様のさばきはどこまでも公正で、正義であるため、正しい歩みをする者にとっては、救いであり、希望であり得るのです。私たちも神様の前に正しく歩み、神様の正しいさばきに期待したいと思います。

お祈りの課題

  • 昭島教会に集う方々、ご家族のために
  • 3-4月に初めて来られた方々、久しぶりに来られた方々のために
  • ペンテコステ礼拝、聖餐礼拝のために
  • 矢花ファミリーを支える会キックオフ、教団代議員総会のために
  • 桜ヶ丘教会のために