出会いを大切に

  

3月に学校を卒業し、新しい環境で生活が始まった人も多くおられると思います。新しい環境にすぐになれる人もいれば、時間のかかる人もいます。友達を作るのが得意な人もいれば、苦手な人もいます。良い友に恵まれれば、幸いな人生を歩みますが、悪い友との出会いは、人生に悲劇を招きます。今年、皆様はどのような出会いがあるでしょうか。

新約聖書に登場するマタイという人は、取税人という仕事をしていました。当時、ユダヤはローマ帝国に支配され、ローマ政府に税金を納めていました。取税人という仕事は、ユダヤ人からローマ政府に納める税金を集める仕事です。それゆえ取税人はユダヤ人たちから大変嫌われました。しかし、取税人はローマ政府から委託された仕事ですから、彼らは、不正に税金を取り立て、自分の懐に入れていました。それゆえ、取税人は大きな家に住み、たくさんの財産を貯えることが出来ました。

マタイがどうして取税人という仕事を選んだのかは分かりません。お金儲けのために取税人という仕事を選んだのかもしれません。しかし、マタイは取税人という仕事に疑問を持つようになったのではないでしょうか。確かにお金儲けはできます。しかし律法学者パリサイ人たちは彼らを罪人と呼び、人々に取税人とは親しくなるな、一緒に食事をしてもいけない、彼らの家にも入るなと、厳しく教えました。それゆえ、取税人に近づく人や親しくする人は誰もいません。そんな中、イエス・キリストが彼に近づき、私について来なさいと声をかけたのです。マタイは喜んで取税人という仕事をやめ、イエス様の弟子となりました。また彼は自分の家を開放して、イエス様と弟子たちを招いて大宴会を催しました。その時、自分の同僚である取税人や貧しい人々招いてイエス・キリストを紹介したのです。マタイは取税人という仕事ゆえに人々に嫌われていました。そんなマタイにイエス様は声をかけて、自分の弟子になるように招いてくださったのです。マタイはどれほどうれしかったことでしょう。この後、マタイはイエス・キリストの生涯を書き上げました。それが、新約聖書のマタイの福音書になったのです。嫌われ者の取税人マタイはイエス様と出会って、神の祝福を伝える者に変えられました。イエス・キリストは十字架につけられて殺されましたが、三日目に復活し天に昇って行かれ、今も生きています。私たちが望むなら、イエス・キリストは私達の神となり、私たちの人生を祝福の人生へと変えて下さいます。イエス・キリストについてもっとお知りになりたいかたは、ぜひ教会にお越しください。