2020年7月12日 主日礼拝メッセージ

「信仰を揺さぶられる王と民」列王記第一 18章16~21節 金田洋介牧師

 Ⅰ.アハブ王の訴え~民を煩わせたのはエリヤ~

アハブ王は宮廷長官オバデヤから、エリヤが自分に会いたがっていることを聞くと、自ら進んでエリヤのもとへとやってきました。どれ程この時を待ち侘びたことでしょうか。アハブはエリヤを見るや否や「お前か、イスラエルに災いをもたらす(煩わす)者は」と怒りを爆発させます。一方、エリヤも負けていません。

Ⅱ.エリヤの訴え~民を煩わせたのはアハブ王~

神はイスラエルと契約を結ばれ、神の宝の民として下さいました。民は神あっての神の民であり、この神のみを礼拝する民です。しかし、王自ら偶像礼拝に没頭し、民の信仰を惑わし、偶像崇拝に引きずり込んだのです。「アハブ王、あなた方こそが民と国に災いをもたらした(煩わせた)のだ」とエリヤは訴えます。

Ⅲ.王と民を煩わせたのは、エリヤを遣わした主なる神

災いをもたらすとは、心を煩わせるという意味でも用いられています。雨が降らなくなったことによって干ばつと飢饉という災いが国を襲い、アハブ王と民の心を煩わせました。しかし、単純に彼らの心を煩わせるために災いが起こったのではありません。王やイスラエルの民の信仰を揺さぶり、彼らが本当に向き合うべき問題、すなわち神との関係を顧み、偶像礼拝の罪を悔い改めて、神との関係を回復させるために彼らの心を煩わせたのです。アハブ王と民を煩わせたのはエリヤではなく、エリヤを遣わされた神ご自身だったのです。

エリヤはどっちつかずの民に向かって「主なる神が神であるなら主に従い、バアルが神であるならそれに従え」と決断を迫りました。しかし、エリヤの問いかけに民は一言も答えられませんでした。『私が今日あなたがたに命じるこのすべてのことばから右や左に外れ、ほかの神々に従い、それに仕えてはならない。』(申28:14)私たちが信じている神は天地を造られた神のみであることを、神と人との前で常に告白できる者、その本気を常に示す者であり続けましょう。

熊本真愛教会では、毎週講壇にお花が活けられています。
今週のお花は、ユキヤナギ、グラジオラス、ゆり、リンドウです。