🎄ミセス・プリスカのひとりごと クリスマス・スペシャル🎄

ミセス・プリスカのクリスマスメッセージ~聖書を開きながらお読みくださいね。

ルカの福音書2章1~20節

アドベントのある日、高校三年の息子が「お母さん、星がす~ごく綺麗だから、ちょっと外に出ません?」と私に声を掛けてくれました。夫は塾に行っている娘を迎えに出ていました。どれどれ、とコートを着て外に出ると、その日は寒波のせいで空が澄んでいて、美しい冬の星空が拡がっていました。「今日は、ふたご座流星群が見える日なんだよ」「へえ、そうなの」。

冬の星空を見ると、私が毎年思い起こすのが、イエス様がお生まれになった日のベツレヘムと、羊飼いたちの物語。羊飼いというのは、当時、最も身分が低く、貧しい人々でした。町に定住できませんので、当時のパリサイ人が定めている律法を行うことができなかった人たちです。人々が人口登録している中で、おそらく人口にも数えられず、野宿をしていたのです。そういう扱いを受けていた人々が、羊飼いでした。しかし、救い主の誕生の知らせを、直接、御使いから聞くにふさわしいとされたのは、この名もなき羊飼いたちだったのです。預言者たちですら、幻の中でしか見られない光景を、羊飼いたちはその目で直接見て、聞いたのです。

この羊飼いたちの物語というのは、クリスマスというものが本来、どういうものだったかを現わしている出来事だと思うんですね。羊飼いたちの暗い現実。彼らには、人々に虐げられながら、貧しく厳しい日々を送る現実というものがありました。私たちは、今でこそアドベントをワクワク、楽しい気分で過ごすわけですが、世界で初めのクリスマスの背景というのは、そういうワクワクした楽しいものではなかった。真逆です。国としてはローマの属国にされていた。そのなかでも、最も厳しい日々を送っていたのが、羊飼いたちでした。そんな彼らを、神様はその栄光で照らしてくださったのです。罪に満ちた暗い世界を照らす、光。そして、暗い現実の中に生きる最も弱い者たちを照らす、光。注目したいのは、この、主の栄光の光です。

14節後半に「地の上で、平和が、みこころにかなう人々にあるように。」とありますが、まさに、神様の御心にかなう人々はこの羊飼いたちでした。平和があるようにと神様の祝福の御言葉を受け、栄光に照らされたのはこの羊飼いたちでした。ベツレヘムで救い主と対面した彼らは、神を賛美しながら、彼らの現実に帰っていきました。現状は何も変わりません。しかし、平和があるようにという祝福の御言葉、栄光の光は彼らの生涯を照らし続けたのです。

私たちも、この光を受けた者である、ということを確認したいのです。主イエス様は、私たちの光です。ヨハネの福音書1章では、イエス様はまことの光として紹介されています。4~5節「この方にはいのちがあった。このいのちは人の光であった。光は闇の中に輝いている。闇はこれに打ち勝たなかった」。主イエス様を信じて従う人は、常に、イエス様という光を心に宿しており、イエス様の栄光に照らされながら歩んでいるのです。羊飼いたちが、おびただしい数の天の軍勢に囲まれ、主の栄光に照らされながら「平和がみこころになかう人々にあるように」と受けた祝福は、主イエス様を信じ従う者たちに向けられた光であり、祝福です。

新型コロナウイルスの感染が広がり始め、人々に不安が押し寄せている時、私は、出エジプト記のある個所を思い巡らしていました。モーセがイスラエルの民をエジプトから脱出させるとき、神様がファラオに対して次々としるしを行われる箇所です。その中で、エジプト全土が真っ暗闇になったというしるしが出てきます。しかし、イスラエルが住んでいるゴシェンという場所だけは光があったというんですね。出エジプト記10章23節「人々は三日間、互いに見ることも、自分のいる場所から立つこともできなかった。しかし、イスラエルの子らのすべてには、住んでいる所に光があった」。この光は、神様が共におられるという臨在の光です。主イエス様を信じ従うものの上には、同じように、常に臨在の光があるのです。

私はクリスチャンホームで生まれ育って、クリスマスは常に教会で過ごしてきました。いろんな楽しい思い出があります。熊本に来てからも、クリスマスを迎える時は皆さんと様々な準備をして。本当に忙しい時期ですが、大変うれしく感謝な時間を過ごしてきました。しかし、今年ほど、頭を悩ませ、暗く感じるクリスマスは体験したことがありません。皆さんも同じく少し寂しい気持ちでしょう。

しかし、こんな時だからこそ、私たちは世界で初めのクリスマスに思いを馳せることができるのです。暗い現実があるからこそ、神様が照らしてくださる光があることを確認できるのです。厳しい現実を生きていた羊飼いたちを照らした光、祝福の言葉、それはあなたにも今、与えられている光であり、祝福なのです。たとえあなたが、どんな状況で、どんな気持ちでいようとも。こんな時だからこそ、心からメリークリスマス! 私のまわりには、常に神様の栄光が、臨在の光が満ちています。

「お、ふたご座流星群の流れ星!今見えた!」「僕も見えた!」。息子と美しい星空を眺めながら、羊飼いたちが見たであろうベツレヘムの夜空に思いを馳せるプリスカでした。

熊本真愛教会も、クリスマスイルミネーションをしてみました。ちょっと地味ですが、光としてこの地上に来てくださったイエス様に、思いをはせたいと思います。

クリスマスと言えばポインセチアですね。赤はイエス様の十字架の血潮、緑は永遠の命を象徴していると言われています。
他のお花たちも可憐です。

昨年より教会がリフォームされ、教会の壁もきれいになりました。小さなリースですが、窓の上に飾ってみました。