2022年4月24日 主日礼拝メッセージ

「あなたはわたしを愛するか~主の招きに応えて~」ヨハネの福音書 21章15~19節

 復活されたイエスは、ガリラヤ湖畔で弟子たちの前に現れ、彼らと食事を共にしました。食事の後、イエスはペテロに「ヨハネの子シモンよ、あなたはこの人たちが愛する以上に、わたしを愛するか」と尋ねられました。イエスの十字架以前のペテロであれば「もちろんです」と自信満々で答えたでしょう。十二弟子のリーダー的存在であったペテロは、最後の晩餐において、「あなたのためには命も捨てます(ヨハネ13:37)。」と豪語していました。ところが、自分の身に危険が及ぶと、あっさりとイエスを裏切り、逃げてしまいました。その後、捕えられたイエスを追い、裁判の行われている所にやってきたペテロは、そこにいた人々にイエスとの関わりを疑われると、「そんな人は知らない」と三度もイエスを否定したのです。このペテロの否認は、すでにイエスによって預言されていました。彼はイエスの言葉を思い出し、激しく泣き崩れたのでした(ヨハネ18:15-27)。この大きな失敗から、今さら「誰よりも愛しています」などとは言えません。それでも彼は、イエスに対する愛に偽りがないことを表すために、「わたしがあなたを愛することは、あなたがご存じです」と答えました。たとえ最上級の愛ではなくても、心からイエスを愛し慕っていることは間違いないことを精一杯伝えたのです。このやりとりは三度続きました。ペテロがイエスを否定した回数と同じなのは偶然ではありません。これは、①イエス自身の痛みをペテロが知るためであり、②イエスへの愛をペテロ自身が確認すため、そして、③愛を告白することを通して彼が立ち直るためでした。イエスはペテロの失敗を許され、彼に「神を信じる者たちを信仰を養い、育て、牧する使命を託されました。後に、ペテロは愛するイエスの命令に命を懸けて応答したのです。

今、主イエスはあなたにこう尋ねられます。「あなたはわたしを愛しているか」と。この問いかけに対して、どう答えるでしょうか。イエス・キリストの言葉を今、深く黙想していただきたいのです。「あなたはわたしを愛するか」、クリスチャンにとっては聞きなれた言葉です。でも、今一度、真剣に考えていただきたいのです。イエスはあなたの罪の身代わりとして十字架に死に、神様に捨てられて下さいました。イエスが十字架で死んだのは、あなたが永遠の命を得るため、罪から救われるためです。それ程まで愛して下さったイエスの愛が強く迫って来ないでしょうか。

そして、このイエスの言葉は、クリスチャンでない方に対しても語られている言葉です。「あなたはわたしを愛するか」とは、「イエスの十字架と復活に表れる神の愛、あなたを救うために命を注ぎつくしてまであなたを愛しておられるイエスの愛を、あなたは信じて受け取るか?」という意味です。まず、イエス様の愛を信じ、受け取ることから始めましょう。そして、イエスの招きに応えて、御言葉を通して示して下さった具体的な行動を実行し、イエスへの愛に応答しようではありませんか。

熊本真愛教会では、毎週講壇にお花が活けられています。
今週のお花は、オオデマリ、ユリ、カーネーションです。