2022年12月25日 クリスマス・年末感謝礼拝メッセージ

「夜空に響く神への賛美」ルカ2:8-20 詩篇95:1-3  金田洋介牧師 

 

本日の箇所の前の段落(1~7節)は、イエス様の誕生について記しています。そして、8節から羊飼いたちの場面に変わります。神様のみ使いが羊飼いのもとに現れ、救い主の誕生を知らせる大切なシーンです。

当時の羊飼いが置かれていた環境はとても厳しいものであったと言われています。周囲が人口調査の為に動いているにもかかわらず、彼らはいつもの様に羊の群れの夜番をしています。まるで彼らだけ、社会から置き去りにされているようです。そんな彼らに、救い主誕生の知らせは伝えられたのです(11節)。

続いて御使いは、彼らの為のしるしとして、救い主は家畜小屋の飼葉桶の中に寝かされていると告げました(12節)。羊飼いたちは話し合った末、御使いの言葉を確かめるために出かけます(15節)。彼らは町を捜し回り、ついにイエス様のいる家畜小屋を探し当てました。羊飼いである彼らが自由に出入りできる所は限られていたと思われます。神様がイエス様を家畜小屋で生まれさせて下さったことによって、彼らは憚れることなく救い主イエス様に会うことができました。ここに神様の愛の配慮が伺えます。飼い葉桶に寝かされている救い主を見た羊飼いたちは喜びに溢れ、賛美しながら帰って行きました(20節)。世界で初めのクリスマスの夜、御使いが伝えた「大きな喜び」を受け取った羊飼いたちの讃美が響き渡ったのです。

彼らは自分たちの日常へと帰っていきましたが、救い主に会ったからといって彼らの置かれている厳しい現実は変わりません。では、なぜ神様への賛美が口から出て来たのでしょうか。それは、救い主が自分たちために生まれて下さったこと、全て神様の言われた通りであったことを目の当たりにしたからです。これは、彼らが御使いの言葉を確かめるために行動に起こした結果です(御言葉を聞いて終わりにしないで、実行していく姿は、私たちも倣うべき大切なポイントです)。この夜、彼らが体験した大きな喜びは、この後、彼らが味わうどんなに厳しい現実も打ち消すことはできなかったことでしょう(ローマ8章38~39節)。

羊飼いたちを変えた喜びは、今を生きるあなたにも与えられています。イエス様はあなたの為に生まれて下さいました。救い主の誕生を共に喜び、共に讃美しようではありませんか!特に本日は今年最後の礼拝です。思い悩むことの多い一年だったかもしれませんが、神様は私たちの疑いを確信に、憂いを喜びに、不平を感謝に変えて下さるお方です。この一年を振り返りましょう。きっと、そのような恵みの体験に気付くはずです。たとえ、恵みの体験がなく、今も悩みと苦しみの毎日だったとしても、最後には全てを感謝に変えて下さる未来が約束されていることを信じ、日々を過ごそうではありませんか。