「失意からの回復」 列王紀上19章1節~18節 金田洋介牧師
エリヤを通して神の御力を目の当たりにしたアハブ王とイスラエル
北イスラエルを脱出して荒野へとやってきたエリヤは、自分の死を求めて神に祈ります(4節)。こ の時のエリヤに、預言者としての働きはおろか生きる気力すら残っていませんでした。疲れ果て、生きる気力も目的も失ったエリヤは、起き上がることもできず、眠っていました。すると、エリヤのもとに御使いがやってきてパンと水を与えます。愛なる神は、初めはカラス、次にやもめ、今度は御使いを遣わし、エリヤを養って下さったのです。エリヤは与えられたパンを食べ、水を飲み、眠りました。体力が戻ったエリヤは、四十日四十夜をかけて神の山ホレブ(シナイ山)に辿り着きました。彼が洞穴で夜を過ごすと「あなたはここで何をしているのか」との御声がありました(9節)。エリヤはありのままを正直に答えます(10節)。すると「主の御前に立ちなさい」との御声を聞き、エリヤは畏れおののきつつ洞穴から出ました。すると再び、「あなたはここで何をしているのか」と問われ、エリヤも同じように答えました(14節)。すると神は、エリヤがするべき行動を命じ(15節~17節)、大勢の同志がいることを明らかにされました(18節)。エリヤは使命と励ましを受けて立ち上がったのです。
エリヤが失意から回復した過程から4つのことを覚えましょう。
①神は私たちの状況、状態に応じた必要(人、物、手段)を必ず備えて下さいます。
②神は私たちがどのような状態にあっても変わらないお方です。エリヤが力強い時も、弱っている時もエリヤに対する神の愛は変わりませんでした。同様に、神は私たちに対しても変わらず、愛と真実を持って関わり、寄り添ってくださるお方です。
③神は私たちのどんな叫びをも聞いてくださるお方です。自己憐憫に陥っていたエリヤの叫びでさえも聞き、最善に応答されたお方が、私たちの叫びを聞いてくださるのです。
④最後に、この愛の神のみ前に出ること。すなわち、神の御声に耳を傾けるのです。神は言われます。「主の前に、立ちなさい」と。神は必ずあなたに語って下さいます。