「唇は紅の糸のようで、口は愛らしい。頬はベールの向こうで、ざくろの片割れのようだ。」
雅歌 4章3節
「海は青いと思ってた。かもめは白いと思ってた。だのに、今見る、この海も、かもめの翅(はね)も、ねずみ色。みな知ってるとおもってた、だけどもそれはうそでした。……みんな見てます、知ってます、けれどもそれもうそかしら」小学生の少女が書いたような、純粋な詩ですね。これは金子みすゞさん書いた『海とかもめ』という詩です。彼女は26歳の若さで亡くなるまで、たくさんの詩を書きました。見えていると思っているものを見つめ直し、観察すること。ものごとを深く考え、共有すること。感情の繊細な部分を言語化して、リズミカルに表現すること。私たちは言葉を用いて、世界を観察し、内面を表現し、思考を深め、他者と関わることが出来るのです。言葉は、神のかたちに創造された人間に与えられた、大変素晴らしいものなのです。「やばーい、ちょーかわいい」ではなく、もっと言葉の豊かな人になりたいものですね。
