「私たちの主キリスト・イエスにある神の愛から、私たちを引き離すことはできません。」
ローマ人への手紙 8章39節
20世紀最大の神学者と呼ばれるカール・バルトは、生涯で600以上もの著作を手がけ、『教会教義学』と呼ばれる著作にいたっては、合計12000ページを超えていたと言われています。そんな彼が講演を行なっていた際、一人の青年が次のように尋ねました。「あなたが生涯をかけて研究してきたことについて、短く要約することはできませんか?」バルトの執筆してきた文量を考えれば、これは恐ろしく大胆な質問だったと言えるでしょう。しかし、バルトは少しも困った様子を見せず、次のように答えました。「“Jesus loves me, this I know, for the Bible tells me so.”(イエスは私を愛しているということを私は知っている。なぜなら聖書がそう私に伝えているから)」これは子ども讃美歌の『主われを愛す』の歌詞です。この返事にはバルトのユーモアが現れています。しかし、それは同時に真実を示しています。膨大な神学研究も、突き詰めれば「主われを愛す」という真実に行き着くのです。
