聖書ほど面白い本は無い 2020.5.18

あなたたちは聖書の中に永遠の命があると考えて、聖書を研究している。ところが、聖書はわたしについて証しをするものだ。(ヨハネ 5:39)

 聖書は一名これをイエス・キリストの伝記と言ってもよいと思います。その旧約聖書なるものは、キリストがこの世に生まれ来るまでの準備を述べたものであって、新約聖書は、キリストのこの世における行動や、あるいは直接にキリストに接した人の言行などを伝えたものであります。もし聖書の中からキリストという人物を取り除いてみるならば、ちょうど弓型の石橋より要石(かなめいし)を引き抜いたようなものでございまして、その全体が意味も、形像(かたち)もないものとなるだろうと思います。聖書の解し難いのは、文字のゆえではなく、また理論のこみ入っているいるわけでもなくて、じつにキリストがその要石である事がわからないからでございます。それゆえに、ひとたびキリストと彼の真意とがわかりさえすれば、聖書ほど面白い書は世の中にまたとなく、またこれほど読みやすい書は無いようになります。(内村鑑三 一日一生 5月18日より)

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