説教題:『盟約を結ぶ民』

聖書箇所:ネヘミヤ記9章38節、10章30-39節

説教者:堀浩史牧師(北国分キリスト教会)

今朝はネヘミヤ記10章から、神の民が結んだ「盟約」に焦点を当てて、悔い改めの真の意味を共に学びたいと思います。先月、私たちはネヘミヤ記9章で、民が断食と悔い改めをもって神に立ち返り、「あなたは真実を行われましたが、私たちは悪を行った」と、天地創造から続く先祖と自分たちの背きを正直に告白する姿を見ました。いつの時代、どの場面を切り取っても、「神様は真実」であり、「私たちが間違っている」。この痛切な祈りの結論として記されているのが、9章38節の言葉です。「これらすべてのことのゆえに、私たちは文書をもって盟約を結んだ。」

この「盟約」とは、単なる誓いではありませんでした。それは「悔い改めの証」としての契約です。ヘブル語ではアマーナ(אֲמָנָה)といい、「アーメン」(しかり、その通りです)という信仰告白から来た女性名詞です。つまり、「私たちは心から悔い改めました。その通り、私たちは神に従います」という信仰を、単なる口約束で終わらせず、契約書にして署名し、確認したということです。これは神と民の契約そのものではなく、民同士が、モーセの律法に立ち返り、日常生活の中で神を第一とする決意を文書化した、具体的な行動宣言でした。

そしてこの盟約には、高官たち、レビ人たち、祭司たちといった、すべての指導者が署名しました(10:1–27)。信仰は個人的なものですが、この行為は、全民族が一体となって神に立ち返るという象徴であり、共同体としても神の前に立っていることの証なのです。

彼らが誓った具体的な内容は、生活のあらゆる領域に及びました。彼らはまず、神の律法を守り行うことを、「のろいの誓い」をもって誓いました(10:29)。これは、「もしこの約束を破るなら、神様の裁きを甘んじて受け入れます」という厳粛な責任の宣言です。罪を悔い改めた後、みことばを実生活に戻すという、真剣な決意が示されています。

さらに、信仰の純潔を守るために他民族との結婚を避け(10:30)、商売や金銭的な利益よりも神との関係を優先し、安息日と聖年を順守することを誓いました(10:31)。また、神殿奉仕とささげものの継続も誓っています。ここで注目すべきは、彼らが「私たちの土地の十分の一はレビ人たちのものとする」(10:37)という認識を持っていたことです。私たちが働いて糧を得ているその資本、身体、家庭自体が、すでに神のものであるという、神中心の考え方を見習いたいものです。

彼らの決意は、最後の句に込められています。「自分たちの神の宮をなおざりにはしない。」(10:39)ここでいう神の宮は、もちろん神殿を指しますが、現代に生きる私たちにとっては、教会という礼拝を守る場所であり、同時に私たち自身の信仰をも指します。この盟約は、礼拝や祈りで心を新たにするだけでなく、日常の生活・時間・お金・人間関係の中で、「神様を第一とする決意」を形にすることを求めているのです。

皆さんの信仰も言葉や形式ではなく、具体的な実践によって決意を求められています。たとえば、主日の礼拝を守る決意、献金の整え、祈りの時間を定めるなど、「神様を第一にする」行動を明確にしてください。

ネヘミヤ記9章38節の「盟約」は、悔い改めた民が、神様との関係を再び立て直し、日常生活の中で主を第一とすることを誓った「信仰の再出発」でした。今日、私たちも「心の盟約」を新たにし、「自分たちの神の宮をなおざりにはしない」という告白をもって、信仰生活を力強く歩み始めましょう。

お祈りします。