実証された福音~ルカ1:1-4

 プロテスタント教会における聖書は旧約39巻、新約27巻の合計66巻が歴史の中でまとめられ今日に至っています。その長い歴史の中で様々な議論があったことは想像に難しくありませんが新約聖書の4分の1を締めるルカの記したルカによる福音書と使徒の働きはイエス・キリストがどのような御方であったか、また初代教会がどのように建て上げられていったかという信仰の根本部分に関わる事柄を順序立てて理解するうえでとても重要な書簡です。そしてこの2つの書物を記したルカは医者であり、また異邦人であったことが分かります。

 聖書の著者として神様に用いられた人物は約40人と言われていますがその中で明確に異邦人として用いられているのはルカだけです。ルカが執筆した当時はユダヤ教とキリスト教という明確な違いがなく、旧約聖書を元としつつ、イエス様がなされたことを解き明かしながら教会が建てあげられていっていた時代です。そしてその激動の時代の中で様々な必要の中で神様に動かされた人たちが書簡、手紙を書いていたものから選定されて新約聖書がまとめられました。ルカは医者として客観的に事実を分析し、順序立ててまとめることに長けていたとその書簡を見ても分かります。福音がユダヤから始まり、サマリヤ、そして地の果てにまで宣べ伝えられていくプロセスの中で重要な役割を神様によって導かれたのです。その過程でパウロが厳しい道のりを歩んだ時にも共にいたことがコロサイ人への手紙で記されています。信仰には様々な季節が巡り、状況は変わっていきます。そのような時にこそ祈り合い、支え合うことが出来る神の家族として信仰によって建て上げられていきましょう。

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