創世記1章1-5節より
2021年8月15日主日礼拝メッセージ
聖書は神が天地万物を創造された歴史の記録から始まります。歴史は神の御業です。草木も生物も、もちろん人ひとり存在しない世界の初まりの出来事を誰ひとり立証することはできません。しかし、唯一まことの神がこの世界・宇宙万物を創られたなら、神だけがそのすべてをご存知です。人が知り得ない領域のことは神によって知らされる以外に方法はありません。
「信仰によって、私たちは、この世界が神のことばで造られたことを悟り、したがって、見えるものが目に見えるものからできたのではないことを悟るのです。」
(へブル人への手紙11章3節)
ヘブル語の「バーラー」は神による創造を意味します。人間がいかに知恵を持っていても、無から有を造り出すことは出来ません。命や時間や空間、歴史を創ることは人間には出来ません。神は材料、素材によらず、ご自身の言葉によって思いのまま創造されるのです。神の言葉、預言は聖書の中で、歴史を通して実現してきました。過去だけでなく、将来も神の言葉によって神のご意志が確実に成し遂げられていくのです。「この世界には必ず終わりがあり、そのとき新しい天地に造り変えられ(キリストを信じて罪赦され新しく生まれた者はそこに入ることができる)、また、すべての人間に神の厳粛なさばきがあり…」
歴史の始まりは闇と水の下にある重いかたい物質以外に何の区分もない世界でした。命も秩序も形もない中で、神の霊が支えていました。そして神は万物の創造によって、命と秩序を生み出されました。
神は言葉で創造され、神への応答を期待されています。天地万物、生きとし生けるもの、最高の被造物の人間を創造された神の目的はコミニュケーションです。神の家族の関係を楽しむことです。人間は神の言葉に応答する者として創造されました。そして今、神を啓示する究極のロゴス(ギリシャ語で言葉)が人として受肉した神キリストに答えなければなりません。
世界も宇宙も秩序ある美しい神の作品です。しかし、人間ほど驚くべき素晴らしい神の被造物はありません。その人間が罪に支配され、闇に捕らわれている恐るべき現実を聖書は我々に最重要課題として突き付けています。
神のみがなせる比類なき奇跡は、人間の罪の性質を造り変え、新しく生まれさせて神との関係に立ち帰らせることです。天地万物を創造した神は、あなたを愛と正しさと聖さに喜ぶ本来の人間の姿に創造されるのです。