申命記30章1-6節より
2022年9月4日
<聖書>
私があなたの前に置いた祝福とのろい、これらすべてのことが、あなたに臨み、あなたの神、【主】があなたをそこへ追い散らしたすべての国々の中で、あなたがこれらのことを心に留め、
あなたの神、【主】に立ち返り、きょう、私があなたに命じるとおりに、あなたも、あなたの子どもたちも、心を尽くし、精神を尽くして御声に聞き従うなら、
あなたの神、【主】は、あなたの繁栄を元どおりにし、あなたをあわれみ、あなたの神、【主】がそこへ散らしたすべての国々の民の中から、あなたを再び、集める。
たとい、あなたが、天の果てに追いやられていても、あなたの神、【主】は、そこからあなたを集め、そこからあなたを連れ戻す。
あなたの神、【主】は、あなたの先祖たちが所有していた地にあなたを連れて行き、あなたはそれを所有する。主は、あなたを栄えさせ、あなたの先祖たちよりもその数を多くされる。 あなたの神、【主】は、あなたの心と、あなたの子孫の心を包む皮を切り捨てて、あなたが心を尽くし、精神を尽くし、あなたの神、【主】を愛し、それであなたが生きるようにされる。
(申命記30章1-6節)
<説教>
神さまはシナイ山でモーセによりイスラエルの民に律法(神が決めた人間が守るべき教え)を与えました(モーセ契約)。
この十戒に代表される律法は、守るなら祝福が与えられ、破るなら災いを受けます。けれども、むしそ、この律法は神の愛のあらわれであり、神の民、イスラエルがこの世から聖別されることが目的でした。
いよいよ約束の地、カナンに入る前にモアブの地で神さまは、もう一度、イスラエルの民と契約を交わします(モアブ契約)。それは、もし彼らが、律法に従わず、不信仰で、災いや呪いを受けても、神さまに立ち返るなら、祝福、繁栄が与えられるというものでした。
神さまは、彼らが、やがて異国の神々を慕い拝むことをご存知でした。事実、すでに彼らは外国の女たちと淫らな礼拝に堕落して、神罰を受けていたのです。いえ、エジプトの奴隷の苦役から救い出されたあとも、不平と文句の連続だったのです。
天地を創られた神さまの約束は、すべての人を祝福することです(アブラハム契約)。その約束を守るために、たとえ罪を犯して、神さまから遠く離されても、神さまに立ち返る(悔い改める)なら、その罪を赦し、神さまのもとに集められ、祝福を回復してくださいます。
この約束は、イエス様によって完全に成就しました(新しい契約)。イスラエルには必ず悔い改めが起こる、悔い改めは神さまの恵みです。キリストの十字架がなければ、悔い改めによる救いはありません。
「次のように書いてあります。キリストは苦しみを受け、三日目に死人の中からよみがえり、その名によって、罪の赦しを得させる悔い改めが、エルサレムから始まってあらゆる国の人々に宣べ伝えられる。」
(ルカの福音書24:46-47)
あなたがイエス様を信じた後、もう決して罪を犯さないことを知った上で、神さまは、あなたを救ってくださったのではありません。神さまはご自身に立ち返って、神の愛を知る者を、この上なく喜ばれるのです。
悔い改めはギリシャ語で「メタノイア」です。反対から読むと「愛のため」です。
悔い改めは、神の愛を受けるため、また神の愛によって悔い改めに導かれるのです。
人間関係でも、壊れた関係を回復するためにできる方法はひとつだけです。それは人間にとって一番難しいことでもあります。それは素直に「御免なさい」と心からあやまることです。そのとき、赦しが生まれ、壊れた関係が新しくされるのです。罪が赦されることは、有り得ないことです。その根拠は神さまの恵み、イエス様の十字架によります。だから、「有り難う」と心から感謝して受け取りましょう。
イエス様に「有り難う」と感謝して生きることを信仰と言います。