ローマ人への手紙1章1-4節より
2022年9月11日
<聖書>
神の福音のために選び分けられ、使徒として召されたキリスト・イエスのしもべパウロ、
──この福音は、神がその預言者たちを通して、聖書において前から約束されたもので、
御子に関することです。御子は、肉によればダビデの子孫として生まれ、
聖い御霊によれば、死者の中からの復活により、大能によって公に神の御子として示された方、私たちの主イエス・キリストです。
(ローマ人への手紙1章1-4節)
<説教>
使徒パウロは、ローマの領土であったキリキア州のタルソ(今のトルコあたり)でユダヤ人として生まれ、ギリシャ文化の影響を受け、教養と才能に恵まれました。彼は、ユダヤ教の中でも厳格な律法学者、宗教家として生きようと志します。やがて彼は、ユダヤ教から生まれたキリスト教の教えに激しく反対して、彼らを迫害しました。
けれども、神さまはパウロの人生に別のご計画をお持ちでした。それは、パウロがイエス・キリストを信じて、キリスト教を広く世界に宣べ伝えることでした。それは彼がぜったいに思いもしなかった人生です。
神さまは、イエス様を信じる前のパウロの人生を大いに用いられます。パウロは異国文化から広い国際感覚を養い、豊かな自然の中でギリシャ語や豊かな教養を身につけます。それらは後の世界宣教への必要な備えでした。
パウロの人生を変えたのは、キリスト教が伝えている最も大切なこと、福音です。福音とはキリストの十字架のあがない(もともとは奴隷が身代金を払って自由の身分に買い戻される意味)を信じるなら、罪の刑罰を赦されて、キリストに似た者に日々新しく変えられ、天国に入る者として希望が与えられることです。
その福音の中心はイエス・キリストです。キリストは聖書の預言のとおりに、ダビデの子孫として、2000年前にクリスマスに聖霊によってマリアから人間として生まれました。その目的は、十字架で死に、すべての人の罪の刑罰の身代わりとなることです。しかし、神の全能の力により、三日目によみがえられて、罪と死を解決された今も生きておられるまことの神さまです。
キリストを信じる者は、思いもしなかった人生に変えられます。寺の住職がキリスト教の牧師に、暴力団組員が愛を説く者に、死刑囚が他の受刑者にキリストの愛を伝える者に、大病や大けがをした人が絶望の中から、人々に希望を与える者に…数え上げたらいつまでも終わりません。
それは神さまが、準備していた思いもしない人生です。それを可能にするのは、あなたの内面(罪の性質)が変えられることから始まります。神さまはあなたの個性や特徴、才能などを豊かに用いて、さらに喜びと希望を与える人生に導こうと今日もあなたを招いておられます。