神様 義母を有難うございましたⅧ

公開済み 11月 22, 2015 by 管理人 in アドナイ・エレ

〜自分がそうなるとは考えも〜

作:牧師夫人 佐多多視子

○おしめ編

認知症の母が、最初おもらしをしたのは、2階のトイレに入っている人がいて、母が待てなくて部屋で失禁してしまった時です。家の者は2階のトイレが塞がっている時は、1階のトイレに行くのですが、母はそれが無理なようなので3畳ほどの部屋にポータブルトイレを置くことにしました。そして、トイレの上に『お母さんのおトイレ』と紙に書いて貼りました。

母はそれが自分専用のものと認識して、座っているのを見ると、「見て見て、お母さんがちゃんと座っているよ」と二人で陰から見て喜びました。数カ月それを利用していましたが、今度はベッドを降りてポータブルトイレに座るまでの間に失禁するようになりました。

脳から排尿の指令が来て、催してからベッドを降りるのですが、トイレに座る前にすぐジャーとなるのです。ベッドの上におもらしした事はありません。母も悔しかったと思います。床が何度もおしっこ浸しになるので、いよいよオシメをしていただく事になりました。

母は自分がそうなるとは考えた事なかったのでしょう。最初はオシメを外したり破ったりしていましたが、やがてそのことを受け入れてからは、放心状態になり、食事だけは何とか自分でするのですが、その他のことは何もできなくなってしまいました。着替えはもちろんのこと歩くことさえ恐る恐るするようになりました。

教会員の方に伝えました「誰でもいつかはそうなることを覚悟して、今生きて下さるようにお姑さんたちに言ってくださいね。」と。私たちは働いている時だけが自分の人生であるかのように思いがちですが、看病すること、介護すること、看病されること、介護されることを含めての一生なのだということを。何の生産性もない、世の中に必要とされてないと思われる時をどう生きるかを考えて今日生きないといけないと思います。

おしめの刺激臭については以前書かせていただきましたが、消臭液で良い物が販売されていますので、小の時はそのものに2~3回、大の時はストロング(介護用品売り場)を1~2回掛けると全くという程臭いません。それは最近気づきました。

またお尻拭きウエットティッシュの件なのですが、これを使用するのは赤ちゃんだったり病人だったりと自分の気持ちをきちんと伝えることができない人達です。夏は良いのですが、冬は冷たいのではないかなと思います。

最近、紐を引っ張ると暖かくなるお弁当とか出ていますが、ウエットティッシュを引き出す時に温かくなるという冬バージョンの物をどなたか頭の良い方が考えて戴けないものかと思います。

私が子供を育てている時は、乾いた紙で拭いている間に口の中に唾をためて最後の仕上げに、唾でティッシュを濡らして拭いていました。少しでもお尻が冷たくないようにと思って・・・。

母は人工肛門でパウチ(お腹の横から便が出る)ですが、最初は乾いた紙で拭き、最後にウエットティッシュで拭いていました。母が冷たそうにしたら子供たちにしたようにしなければと思っていましたが、「お母さん、冷たいかもしれません。ごめんなさいね。」と言いながら拭くと、覚悟(気を引き締めて)して下さっているのか大丈夫のようでした。

 

それで、何事でも、自分にしてもらいたいことは、ほかの人にもそのようにしなさい。これが律法であり預言者です。マタイ7:12

あなたを生んだ父の言うことを聞け。あなたの年老いた母をさげすんではならない。箴言2322

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