朝の交通指導
~あっ、ドラえもんだ~
朝、教会前の交差点に立って子供たちの登校の安全指導を始めてから21年が経ちました。子供たちが成長する姿を見るにつけ、私の方は旧態依然として成長のないままこの長い年月を過ごしてきてしまったのかなと思わされています。
さて、今年度も早1学期が終わろうとしています。入学した1年生も近頃はすっかり慣れて、皆上級生のお兄ちゃんお姉ちゃんたちのようにハイタッチをして通り過ぎるようになってきました。
入学から3か月も経つと、10数人通る新1年生の名前と顔もはっきり判るようになり、名前を呼んで「○○ちゃん、おはよう。」と声をかけながらハイタッチできるようになりました。
ハイタッチはボランティアで街頭に立ち始めた当初から行っています。最初は教会に来ていた子供たちが通るとき、彼らとハイタッチをし始めたのがきっかけですが、他の子供たちが羨ましそうに見ていたので、試しに手を出してみたら次々とタッチをしてくれるようになりました。
時にはお母さん方から「うちの子供は朝ハイタッチするのを楽しみに、家を出て行くんですよ。」と言われますが、どちらかと言うと、子供たちより私の方が子供たちに毎朝会うのが楽しみで早くから交差点に立って待っています。
ボランティアで立ち始めたころは、少し派手目な服を着て立って行っていましたが、途中で町が鹿児島市に合併されてからは、児童通学保護員との肩書がつき、制服・制帽が支給されるようになりました。
制服は薄いブルーの上下で、同じ色の帽子に真っ白い手袋をして子供たちの登校を見守ります。すると先日1年生の女の子から「あっ、ドラえもんだ」と言われてしまい、それからは他の子たちまでもが「ドラえもん」と茶化すようになりました。多分ドラえもんの身体のブルーと手先の白が一緒だったから連想されたんだと思います。
しかし、一方私は近頃少しお腹がせり出してきたのを気にしていたこともあり、教会で「近頃私は子供たちからドラえもんと言われるようになったので、腹筋を始めて少し痩せたいと思います。」と宣言しました。
すると教会員のMさんから「先生はそんなに太っていないですよ。腹筋なんか始めて、腰でも痛めたらどうするんですか。」と言われたのですが、男がいったん決めた以上はやるぞと思い、毎朝起きたときに腹筋最低50回を義務付け、始めました。
始めて1週間ほどすると、腰に痛みが走りました。60代後半、70前のおっさんが急に慣れぬことを始めたので、Mさんが言うように腰に無理が来たのでしょう。忠告に素直に従っておけば良かったものをと反省しきりです。
しかし、先日子供たちの安全指導をしていた時に、1・2年生の数人の女の子たちが「ドラえもん、おはよう」と言うと1年の男の子が「こんなに痩せたドラえもんはいないよ。」と言うのが聞こえ、「偉いよく言った。君が正しい。」と言って、ハイタッチしました。
彼の言葉に勇気を得て、やめることへの抵抗感が薄くなり、あれほど見えを切った「腹筋をやる」宣言を取り消して、即止めることにしました。
さらにまた、昔の人々に、『偽りの誓いを立ててはならない。あなたの誓ったことを主に果たせ。』と言われていたのを、あなたがたは聞いています。しかし、わたしはあなたがたに言います。決して誓ってはいけません。すなわち、天をさして誓ってはいけません。そこは神の御座だからです。・・・
だから、あなたがたは、『はい。』は『はい。』、『いいえ。』は『いいえ。』とだけ言いなさい。それ以上のことは悪いことです。マタイ5:33~34,37
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