誰が通った?
~認知症予防に貢献?~
寒がりの私にとっては、子供たちの通学見守りのために街頭に立つのがつらい冬になってきました。ここ南国鹿児島でも朝の気温が10度前後という寒い日々が続いていますが、本格的な寒さはまだまだこれからです。
この頃は、教会前の交差点に立つときは冬用の制服の上にジャンパーを着て子供たちが来るのを待ちます。しかし、子供たちの中にはまだ何人も半そで半ズボンで登校してくる子たちがいます。彼らを見ているだけでこっちが一層寒くなりそうです。
そこで、彼らに「もう、冬だよ。どうして半そでなの?」、そして冗談で「季節、間違えてるんじゃないの、寒くないのかい?」と聞くと「ぜ~んぜん、寒くない。」と答えて、大きな声で「暑い、暑い」と言いながら歩いて行きます。彼らは1年間半そで半ズボンで通すのです。
さて、教会前は少し大きな交差点なので、たくさんの子たちがここで待ち合わせをして登校して行きます。ここで一番多い質問が「〇〇君、〇〇ちゃん、通った?」というものです。
私が「通ったよ。」というと「何分前?」と聞いてきます。そこで「そうだね~、5分ぐらい前かな」というと、すごい勢いで走り始めます。しかし、子供達でも5分もあればずいぶん遠くまで行ってしまいます。そこで明くる日「おじちゃん、5分じゃなかった。もう学校に着いてたよ。」と言ってくるので、「5分あったらかなり遠くまで行けるんだよ。」それでも納得しないときは「彼も走ったんじゃないの?」なんて答えます。
「〇〇君、〇〇ちゃん、通った?」という問いには、比較的簡単に「通ったよ。未だだよ。」と答えられますが、難しいのは「今〇年生で、誰が行った?」と聞かれた時です。5~6人ぐらいだったら「誰々と、誰々と、それに誰々と、…」と答えられますが、後の方になると「あと〇年生で、まだ行ってないのは誰?」なんて聞かれます。毎日クイズで子供たちに試されてるみたいです。
また、遅い時間帯なのに「誰が通った?」なんて聞かれると、「もう、みんな行ったよ~」と適当に答えます。すると明らかに遅く来る子の名前を出して、「それでは誰々は、誰々は?」と聞いて、「まだ、まだ」と答えると、「ほら、そうでしょう。」と勝ち誇ったように歩いて行きます。
1年生ももうすっかり慣れて、お兄ちゃんお姉ちゃんたちのように、「〇〇ちゃん通った?」って聞いて来て「もう、行ったよ。」と答えると、「どうして待たせてくれなかったの?明日はちゃんと待っててもらってね。」と言います、そこで「あなたが今から学校で会うのでしょ。自分で言ったらいいでしょ。」と言いますが、彼らにとってはそれほど切実な問題ではなく、ただ私との言葉の遊びとしか思っていないようです。
子供たちがお友達と仲良くしてるのを見るのは、私にとって嬉しいことです。毎年毎年同じことを繰り返していますが、このたわいない会話が私に元気を与え、また認知症予防に少しは貢献しているのかなと思います。
また、この子供たちが伸び伸びと順調に成長し、やがてはそれぞれのご両親をも喜ばせ、楽しませる心の優しい人に育ってほしいと願いつつ、これからも優しく接していきたいと思います。
あなたを生んだ父の言うことを聞け。あなたの年老いた母をさげすんではならない。真理を買え。それを売ってはならない。知恵と訓戒と悟りも。正しい者の父は大いに楽しみ、知恵のある子を生んだ者はその子を喜ぶ。あなたの父と母を喜ばせ、あなたを産んだ母を楽しませよ。箴言23:22~25
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