振り込め詐欺
~おじいちゃん、気をつけて~
先日テレビで、俳優の斎藤洋介さんがオレオレ詐欺にあって100万円をだまし取られたというニュースが報じられていました。斎藤さん自身が以前、テレビのオレオレ詐欺の警鐘を鳴らす番組に出演していたそうなので、そのショックは相当なものがあるようでした。また、その手口は巧妙で臨機応変に対応する演技力は俳優の自分以上だったと話していました。
その詐欺のやり方とは、まず奥様の携帯に息子さんを名乗る人から電話がかかったそうです。そこで奥様が携帯の番号が違うことを問うと、携帯を落としてしまったとの返事があり、いったん電話が切れたそうです。
その後すぐ《新宿遺失物預かりのハシモト》と名乗る男から息子さんの携帯を預かっているとの電話が入ります。そこで、すぐ息子さんに携帯が見つかったことを連絡したら、詐欺がばれていたことでしょうが、それをさせる前に再び息子さんを名乗る男から電話があって、「未成年の女の人を妊娠させてしまって、その慰謝料を払わなければならなくなった。お金は代理の弁護士が受け取りに行くから」ということだった。
急いで奥様が慰謝料を準備して指定された駅に行くと、再び電話があって違う公園に行くように指示された。そこに行くと○○法律事務所のだれだれと名乗る人が息子を名乗る人と携帯で話していて、その人に名刺を求めると携帯を渡され、息子を名乗る男から「お願いだから、早くして急いでいるんだから」とせかされたので、渡してしまったということでした。
実は私もオレオレ詐欺が叫ばれ始めた初期のころ、幾度かオレオレ詐欺からの電話を受けたことがありました。その一つは、息子名乗る男からの電話で、泣きながら「自動車事故を起こしてしまった。相手の車には妊娠した奥さんが乗っていて苦しんでいる。示談で済ませるために慰謝料が必要だ。」と言ってきました。
大体息子は私たちの経済状況をよく知っているので、その様な電話がかかるはずがないと思いましたが、泣きながらの声ですぐ見分けることはできませんでした。また、教会の電話で受けているので、そうそう邪険にはできなくて相手の話をじっと聞いていました。
実は、相手の話をじっと聞くことは危険で聞いている内に相手の術中にはまってしまうということです。私は半信半疑ながら「今どこ?」って聞いてみました。すると、「東京」と答えてきました。あれ群馬にいるはずなのに、東京に出張かな?と思いましたが、確認のために息子の名前を少し違えて「本当に○○」と聞くと、「うんそうだよ。○○」といった後、相手ははっと気付いた様子で、「あっ、違う◎〇」と急いで実の名前に言い直しましたが、バレてしまったと思い、すぐ電話を切られてしまいました。
警察庁によると昨年の特殊詐欺の件数は、1万6493件もあり、被害総額は365億円にも上るそうです。これほど詐欺被害に対する警鐘が鳴らされていても、被害が減るどころか毎年増加しているということですので、気を付けたいものです。
昨年は千葉にいる孫からの便りに、電話での詐欺に気を付けるように書いてありました。学校でおじいちゃん、おばあちゃんが騙されないように注意する手紙を書くように言われたようでした。
詐欺電話の主は若い人たちのようですが、実は騙された人たちよりも騙した人たちの方がずっと心配です。彼らは目先のお金、目先の楽しみだけを見てそのような不正を行っていますが、やがてそのことを泣きながら後悔するときが必ず来ます。神様はすべてご存知です。
若い男よ。若いうちに楽しめ。若い日にあなたの心を喜ばせよ。あなたの心のおもむくまま、あなたの目の望むままに歩め。しかし、これらすべての事において、あなたは神のさばきを受けることを知っておけ。伝道者11:9
思い違いをしてはいけません。神は侮られるような方ではありません。人は種を蒔けば、その刈り取りもすることになります。ガラテヤ6:7
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