小さな小さな花束

公開済み 3月 24, 2019 by 管理人 in アドナイ・エレ

~おじちゃん。これ上げる~

寒かった冬が過ぎて、ぽかぽか陽気の暖かい日が続くようになりました。登校する子供たちも以前は寒そうにポケットに手を突っ込んだり、手袋をして通っていましたが、もうそういう子はいなくなりました。

ぽかぽか陽気に誘われて、子供たちの通学路の道端や周りの土手に草花が小さな可愛い白や黄色の花を咲かせています。女の子たちの中には「カワイイ!」と小さな花を摘み、花束を作りながら登校してくる子もいます。

花束と言っても、小さな茎々に4~5個ぐらいの色とりどりの花を集めた、親指と人差し指でつまめる程度の小さな花束です。

彼女たちが可愛い花々を目にして、つい花摘みをして花束を作ったのまでは良いのですが、あまりにも小さな花束、学校に持って行っても花瓶に活けるほどの物でもなく、かといって折角摘んだ可愛い花束を捨てるわけにもいかない。

そうこう考えながら歩いてる内にいいカモを見つける。それは旗を持って子供たちの登校を見守っている気のいいおじちゃん。「おじちゃ~ん、これきれいでしょ。」と親指と人差し指でつまんで持ってる小さな小さな花束を見せる。

「ほんと、きれいだね~、もう春だね。」と返事する。すると、すかさず「おじちゃん。これ上げる」と差し出す。「えーっ、こんなの持ってたら旗振りできないよ。」と言いつつも、渡された花束を受け取って「それじゃあ、ここに置いてて後で持って帰るね。」と言って、後ろの低いブロック塀の上にそっと置く。

しかし、残念ながら、持って帰るのを忘れて、あくる朝ブロックの上で枯れている昨日の花々を見つける。子供たちの優しい気持ちを踏みにじらないように、登校する子供たちが来る前に、後ろの草むらにそっと放る。

小さな花束を持って帰ったところで、玄関わきに置いて置くだけで結局は一緒なのだけど。時には、花束が笹船だったりするのですが、やっぱり対応は一緒。

そんな子供たちが、あっという間に大きくなって卒業を迎えます。今年は3月22日が小学校の卒業式で、児童通学保護員として子供たちの登校見守り時に着用する制服・制帽姿で来賓席に列席させていただきました。

今年は特に、千葉県に住んでいて、優しい心の孫娘も3月16日に一足早く小学校を卒業しました。それで先日は、ここで卒業する子供たちの晴れ姿を見ながら、先に卒業した孫娘とだぶらせて例年以上に感慨深く卒業式を見させていただきました。

孫娘とこの子たちには道端に咲く小さな花をいつくしむ優しい心をいつまでも持ち続けて、希望に向かって大きく羽ばたいてほしいと思います。

私が子どもであったときには、子どもとして話し、子どもとして考え、子どもとして論じましたが、おとなになったときには、子どものことをやめました。Ⅰコリント13:11

私も子供たちの純粋な心を学んで、へりくだって歩む者になりたいと思います。

そのとき、弟子たちがイエスのところに来て言った。「それでは、天の御国では、だれが一番偉いのでしょうか。」

そこで、イエスは小さい子どもを呼び寄せ、彼らの真ん中に立たせて、言われた。「まことに、あなたがたに告げます。あなたがたも悔い改めて子どもたちのようにならない限り、決して天の御国には、入れません。だから、この子どものように、自分を低くする者が、天の御国で一番偉い人です。

また、だれでも、このような子どものひとりを、わたしの名のゆえに受け入れる者は、わたしを受け入れるのです。」マタイ18:1~5

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