乳癌を体験して Ⅴ
~なんでこんなに検査するの?~ 佐多多視子
これまでの経緯は、12/2に尿検査、心電図、肺機能、胸部CT等の検査があり、12/5は他の病院での循環器検査と続き、12/9別館で骨密度、MRT-PET検査があり、一応それで事前検査はすべて終わりました。
しかし、ここで一つ疑問が残ります。たぶん、多くの人が聞いてみたいと思っているであろうことを、医者である息子に尋ねてみました。
私「ねぇ、救急患者って、こんなに時間をかけて何種類もの検査をしたりしないでしょ。それなのに何故、何日もかけて何種類もの検査する必要があるの?」
息子「お母さん、救急患者の半分は死んでしまうんだよ。お母さんたちの受けた検査は良く調べて健康体で手術を受けて100%人を生かすための検査なんだよ。」
なるほど、私が入院しているとき94歳の方が手術を受けられたと伺いました。私と同じ様に何種類もの検査を受けて、なお生きていこうとの気概を感じました。皆さんも94歳の方が頑張られたんですから、94歳の方もこの検査を受けられたんだなと思いながら、そして健康体で手術を受けるためだと思って受けて下さい。同じような体験をされ、多くの検査を受けられる方も、前向きに頑張ってください。
12月13日(前回続き)
入院手続き;入院時のお部屋の希望(どれぐらいの値段のお部屋を申し込むか)を聞かれます。事前にH看護師にお部屋の値段を教えていただいていましたが、相部屋(4人)は無料で、個室の値段は3段階あって8階の個室は8500円、9階は7500円と5500円もありました。内容的には、シャワーがなかったり、チェストがついていなかったりの違いでした。8階と9階にはそれぞれ共同トイレや共同のシャワー室、共同の洗面所があり、洗濯機や乾燥機まで揃っていました。
私はこれまでいろいろな病院に看病に行ったり、お見舞いに伺ったりしてきましたが、相部屋だと無料というのは初めて聞きました。癌が見つかったというだけで、不安や恐れが襲ってきて、残された家族の事や仕事の事等沢山の思い煩いがある中で、金銭的な心配もしなくてはならないというのは二重三重の苦しみでしょう。
患者にとって、本当にありがたいことだと思います。患者の心に寄り添うことのできるこの病院に心から感謝いたします。そして、入院して感じたことは相部屋でも電気代(暖房が効いていた)、水道代、寝具代等の負担を病院側がしてくださっているのだと知り、なんという良い病院なんだろうと思いました。その他にもたくさんの感動をいただきました。
またその日に、入院が2020年1月8日、手術が10日ということが決まりました。私はずっと担当医は女医さんが良いとお願いしていました。80歳になっても90歳になっても、病人だから女性ではなくなったというわけではありません。嫌なものはやっぱり嫌なのでーしかしH看護師さんから「手術は50代のベテランの男の先生がなさいます。」と言われました。それでも女医さんにして下さいということはできたのでしょうが、神様が私に一番ふさわしい人として主人を与えてくださったように、私の癌の手術のためにその先生を、と神様が言ってくださっていると思い受け入れることにしました。
さて、次回は入院準備そしていよいよ入院です。
ほむべきかな。【主】。まことに主は私の願いの声を聞かれた。【主】は私の力、私の盾。私の心は主に拠り頼み、私は助けられた。それゆえ私の心はこおどりして喜び、私は歌をもって、主に感謝しよう。詩篇28:6~7
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