「乳癌を体験して-治療編」Ⅵ

公開済み 7月 19, 2020 by 管理人 in アドナイ・エレ

~公正な目~                佐多多視子

先々週は1回目の放射線治療が終わったところまで書かせていただきました。少し前のことになりますが、入院中はひと月ぐらい入院していたいと思うほど手厚い看護を受け、たくさんのことを学びました。そのことを医者である息子に伝えると「それだけスタッフがいると2~3人は言うことを聞かない人が出てくると思うけど、みんなが素晴らしかったなんて僕も学びたいよ。」と言ったぐらい、よく教育されていました。私も病院とはこうあるべきだと思いました。全国の病院から学びに来られたら良いのにと思いました。

 退院後の診察でも流石だなと思うことが度々ありました。2月6日、初めての再診の時、最後に先生が誤解した発言をされた折、ベテランの看護師Hさんが間髪を入れず、私に「次の診察日は3月5日となりますがよろしいですか。」と話を進められました。私が気を悪くしないように、また先生が誤解したまま発言を続けられないようにフォローなさいました。私はこの方はすごいなぁこういうことは教えられてできることではないなと思いました。

 また、3月5日の診察の後、次の診察日を決める際に、お忙しい先生ご自身がご自分のスケジュールを把握しきれていないのにベテランのS看護師さんが「先生、その日は○○があります。またこの日は○○です。」と助言しておられました。ひょっとしてこの方奥さんかしら(奥さんではありません)と思われるほど先生の3カ月先までのスケジュールを全て把握しておられました。

 またその後、若い方のH看護師さんからお手紙をいただいたのですが、私の手記を見てから、患者さんのためにさらに細かい配慮ができるように皆で集まって話し合いを持った旨が書かれていました。この病院の基本理念が「患者さんと共に歩む」ですが、スタッフ一丸となってひたすらそこを目指しておられることに尊敬させられました。そして、このようなことは入院中も常に感じていたことでした。

 ここまではこの病院にお世話になって感じた素晴らしいことでしたが、公正を期すためにここからは少し辛口の評も書かせていただこうと思います。

 同じ系列の大通りの向かいの病棟も当然そうであろうと思って訪れました。以前に書かせて戴いたように、受付で医療事務の方や看護師さんがいったん止まって一礼をするという規則正しさや女性の放射線技師の方々が暖かく優しく接してくださったことなどは良かったのですが、私が接した2名の男性技師さんからは基本理念と正反対の行動を見せられました。この件に関しては技師さんに向けて4月21日、22日に嘆願書を書き、主治医の先生と両日お話しさせていただき、私の手記の治療編の6月分に添えて、この病棟の院長先生にもお手紙を書かせていただきました。技師はあくまでも技師であって、医師ではありませんし、患者を見下した行動は現に慎んでいただきたいと思いました。病棟という閉鎖された場所なので、これまでは誰も何も言われなかったんだろうかと思いました。

 私はお嫁さんや孫娘、教会の婦人の方々や、その他私の手記を読まれた方が良いイメージのみを持って来られ、病院を訪れて私と同じような体験をされたら、私自身にも少なからず責任があると思うので、正直に書かせていただきました。1日も早い改善を望みます。

 このようなことを書かせていただくことは、良くしてくださった方々に対してはまことに申し訳ない気持ちですが、皆さんにこの病院のことを紹介させて戴いた者の責任としてあえて書かせていただきました。

 この病棟が全国の放射線治療病院のお手本となるような素晴らしい病院になられることを心から期待しております。

いのちに至る叱責を聞く耳のある者は、知恵のある者の間に宿る。訓戒を無視する者は自分のいのちをないがしろにする。叱責を聞き入れる者は思慮を得る。【主】を恐れることは知恵の訓戒である。謙遜は栄誉に先立つ。箴言15:31~33

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