授業参観とその思い出
~ お父さん、校長先生!~
先日、小学校の授業参観に保護者ではないですが夫婦で参加させて頂きました。思ったよりたくさんの保護者の方々が来られていてびっくりしました。というのも、今のお父さんお母さん方の多くは、お仕事を持っておられて、なかなか学校行事には参加できないと聞いていたからです。
私たちは保護者ではないので、なるべく目立たないように参観させて頂きたいと思っていたのですが、授業前廊下を通る子供たちが目ざとく見つけて、朝の登校時にしているように手を出してハイタッチをしてきます。
それですぐ、教頭先生に見つかり、先生が「前の校長先生から預かった物がありますから、今持ってきます。」と言って持って来られ、「前校長先生がお世話になりましたと言っておられました。」と言って渡して下さいました。こちらの方がお世話になったのに、申し訳ないと思いつつ受け取りました。
授業が始まり、保護者の方々は教室の後ろの方や、廊下に立って子供たちの様子を優しい目で見ておられました。私が廊下からそっと覗くと、気づいた子供たちがニコッと笑い返します。そして、中には先生がお話ししておられるのに、手を振る子も何人かいました。目立たないように参観にきているのに台無しです。
しかし、毎朝登校時に会い、下校時に「トイレ!」と言って駆け込んでくる子供たちの様子と違って、お父さんお母さん方が見ておられる前での、授業中の子供たちの真剣な顔も見られて良かったと思います。
そして、我が家の子供たちの授業参観の様子を思い出しました。しかしそれは、末の子の3男がすでに36歳なので、もうずいぶん昔のことになってしまいました。
私たちの子供の授業参観の時は、私の妻のお母さんが小学校の教師をしておられたので、お母さんが授業参観に来られたことがなくて、とっても寂しかったということだったので、ほぼ毎回私たち夫婦で出かけました。
次男が小学校1年生の時の授業参観で、次男は私たちを見かけてニコッとしたのですが、その後、校長先生が廊下から顔を出されました。すると、次男は大声で「校長先生、校長先生」と叫んで私たちに教えようとします。私は恥ずかしいので、自分の子ではないような体で他所を向いていたら、次男が「お父さん、お父さん、校長先生!」と叫びました。当日、そこにいたお父さんは私一人だったので、皆に私の子だと知られてしまいました。
また、別の時、算数の授業で先生が問題を出されて、皆が一斉にそれを解き始めたのですが、すぐ解き終わった次男は立って他の子に教えに回ったりしていたので、私は彼を他所の子のようにしていることが多かったです。
また、長男が中学生の時の授業参観は、保護者がたくさんいる前で長男とお友達が、『太郎冠者と次郎冠者』の掛け合いの狂言を2人でして見せてくれたのですが、そんなこと事前に聞いていなかったのでびっくりしたことがありました。
また、3人の息子たちは同じ高校に進んだのですが、その高校は県内でも有数の進学校で休み時間や昼食時間には、職員室の前に質問する生徒たちの長蛇の列ができるということでした。
3男が、その高校の時に授業参観に行かせて頂いたことがありましたが、英語の先生の分かり易い説明を聞いて、妻と「私たちもあんな風に教えられたら、もっと良い成績を取れたかもね??」と言い合いました。
若者をその行く道にふさわしく教育せよ。そうすれば、年老いても、それから離れない。箴言22:6
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