世界食料デーに関心を!
~死亡原因の第1位はガンではなく……~
いよいよ第16回「世界食料デー」鹿児島大会が10月11日(金)にサンエールかごしまで行われます。先日は実行委員会においてプログラムや当日のタイムスケジュール等の最終的なチェックが終わり、いよいよ本番に備えますが、大会のために献身的に働いてくださった実行委員の方々に心から感謝申し上げたいと思います。
世界食料デーは、世界の食料問題を考える日として国連が制定した日(10月16日)で、1979年のFAO(国際連合食糧農業機関)総会で決議され、1981年から世界共通の日として制定されました。
これは、世界の一人一人が協力しあい、最も重要な基本的人権である「すべての人に食料を」を現実のものにし、世界に広がる栄養不良、飢餓、極度の貧困を解決していくことを目的としています。そのような目的を踏まえ、鹿児島でも皆さまのご支援やご協力をいただいて世界食料デー鹿児島大会を開催して参りました。
さて皆さん、世界で最もたくさんの人の命を奪うもの、つまり死亡原因のトップはなんだと思いますか?それはガンではありません。心筋梗塞、脳梗塞でもありません。それは飢餓による栄養不良による死なのです。今でも世界では1分間に17人の人が飢餓によって亡くなり、その内の12人は5歳以下の小さな子供たちなのです。
この世に生を受けながら、貧しい国に生まれたばっかりに、5歳までも生きられずに死んでいく子供達がたくさんいることを思うと心が痛みます。
そして、この子供たちの命を奪う恐ろしい飢餓の問題は私たちと全く無縁ではないのです。ですから、私たちの心がけ一つでこのような可哀想な子供達を減らすことができるのです。
飢餓はもちろん干ばつや内紛等によって引き起こされることが多いのですが、それでも、世界で1年間に生産される穀物量、約23億トンは世界70億人の生命を支えるに十分な量なのです。
国連食糧農業機関(FAO)は「食料は十分な量生産されている。漁獲量も世界中の人々のタンパク質を供給するのに十分な量です。問題は分配が平等に行われていないこと。飢餓は分配の問題である。」と警告しています。
つまり、日本のような豊かな先進国の人々が必要以上の穀物を買い占めて、貧しい国にそれが回らないようにしているのです。そうは言っても、「私はそんなに余計食べてるようには思わない。」と反論される方もおられるでしょう。
しかし、それはこういうことなのです。日本の食料自給率は約40%であることは、皆ご存知だと思います。つまり私たちの食の60%は外国からの輸入に頼っているのです。日本の年間食品輸入量は約5500万トンですが、それの約35%に当たる2000万トンもの食べ物が廃棄されているという結果が出ています。
ホテル、レストランなどの食べ残しによる廃棄や、コンビニなどから出る賞味期限切れによる廃棄も然ることながら、各家庭から出る一般ゴミとしての食物廃棄も大変な量になっています。食べる物がない飢餓の一方で、大量の食物廃棄の現実があるのです。
世界食料デーを機会に一人でも多くの方が、このような事情を知り、自分の生活を見直し、自分にできる貢献を考えていただけたら幸いだと思います。
「この人は散らして、貧しい人々に与えた。その義は永遠にとどまる。」と書いてあるとおりです。Ⅱコリント9:9
世界食料デーに関しての詳細:「世界食料デー」月間2013 みんなで食べる幸せを
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