幼稚園生に飢餓のお話

公開済み 10月 28, 2013 by 管理人 in アドナイ・エレ

~「お母さんから『今日の晩ご飯はないのよ。』と言われたとしたら?」~

今年もめぐみ幼稚園から依頼を受けて、世界の飢餓に苦しむ人々についてお話をするために行って参りました。めぐみ幼稚園は私の長男と次男がお世話になった幼稚園で、当時の先生がまだお二人勤めておられました。

幼稚園は今新しい建物を建築中で、建物の上には赤い円錐の塔が天に向かって伸びていて、可愛く素敵な園舎に生まれ変わるんだなと思って、完成が楽しみなりました。

さて、お話の時間の30分ほど前に、従来の懐かしい園舎の2階のリズム室に行き、パソコンやプロジェクターをセッテングし、順調に写せるかを確認してから、子どもたちが入って来るのを待ちました。

やがて、ガヤガヤ元気な子供たちの声が近づいてきたかと思うと、リズム室の後ろのドアから3つの組に分かれて小走りで入ってきました。ここの幼稚園は年長さん、年中さん、年少さんという分け方ではなくて、3歳から5歳まで縦割りになっていました。

子どもたちが入ると、その後からお母さん方も何人か入ってこられて、一緒にお話を聞いてくださいました。

小さな子供たちが小さな椅子にきちんと座ると、まず先生が私の紹介をして下さいました。そこで私が立って「皆さん、今日朝ご飯を食べてきましたか。」と聞くと、子どもたちは「ハイ、ハイ」と大声で元気よく答えてくれました。

次に、それでは「今日お家に帰って、お母さんから『今日の晩ご飯はないのよ。』と言われたとしたらどうですか。」と聞くと、一斉に『いやだ。』と叫びました。そこで、私が「世界には1日に1食しか食べられないお友達がいるのですよ。」とお話し始めました。

それから、私が昨年フィリピンに行った時の写真をスクリーンに映しながら、日本の人たちがお金を送って、給食が始まった学校の様子をお話し、それによって子どもたちがたくさん学校に来られるようになり、中には2時間も歩いて学校に来るようになったお友達がいることも話しました。

また、子どもたちは川に橋がなくて渡し船で向こう岸に渡る様子や、荷物を牛車に乗せて運んだりする写真を珍しそうに見ていました。さらに、藁葺き屋根の粗末なお家や裸足で遊ぶ子どもたちの写真、お墓に住んでいる家族や橋の下に住んでいるお友達の写真なども不思議そうに見ていました。

そして、私達が食べ残したり、好き嫌いして捨てたりしている一方で、食べられなくていつもお腹をすかしているお友達がいることも知ってください。そのためにはまず自分たちができることから始めてくださいとお話しました。

そして、「世界には食べられない人がいることを忘れないで、食べ残して捨てたり、好き嫌いをして食物を無駄にしないようにできますか。」と話しました。

それに対して、子どもたちは「もう食べ残しをしません」とか『私はしいたけが嫌いだったけど今日から食べます。』とか口々に話してくれました。

この幼稚園では子どもたちがお小遣いやお手伝いをしたりして頂いたお金を飢餓のために毎年募金してくれています。子供の頃のこのような経験はとっても貴重なものになると感じました。

 

貧しい者が国のうちから絶えることはないであろうから、私はあなたに命じて言う。「国のうちにいるあなたの兄弟の悩んでいる者と貧しい者に、必ずあなたの手を開かなければならない。」申命記15:11

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