心優しい子供たち
~「荷物を持ちましょうか」~
毎月、月末には懇意にして戴いている方々、それぞれの家に一カ月分の週報を配って回ります。教会員は少ないですが、それ以外の一人でも多くの方に週報を読んでいただけることが喜びで、週報の最後のページには読みやすい記事を載せるようにしております。つたない記事を読んで下さる方々には心より感謝いたしております。
さて、先日も週報を各家庭に配達し、坂の上の最後の家まで配り終えた時、急な坂を上って来た6年生のHさんと3年生のSさんにばったり会いました。すると彼女たちが、「あっ、おじちゃん何でここにいるの?」と声を掛けてきました。そこで私が、「今、ここのお家に週報を持ってきたんだよ。」と言うと、「この家の人知り合い?」と聞くので、「そうだよ。ここの家の子供たちも君たちと同じように毎朝おじちゃんとハイタッチして学校に行ってたんだよ。」と話しました。
そして、彼女たちの通学路であるこの急坂のことを考えて、「君たちこの急な坂は上って来るの大変でしょう。」と聞くと、「ううん、私たち毎日だからもう慣れたよ。」と言いながら、「ほら、見て」と先のほうを指さしました。すると一人のお婆ちゃんがショッピングカーを引いて坂をまだ先の方に上っているのが見えました。
そして、彼女たちが坂を上ってくる途中、あのお婆ちゃんが重そうに荷物を引いていたから、「荷物を持ちましょうか」って言ったら、「有難う。でもお婆ちゃんはゆっくり歩いていくから、心配しなくても大丈夫だよ。あなたたちは先に行きなさい。」って言われたんだと教えてくれました。
それを聞いて私は、彼女たちがお婆ちゃんのことを気遣って、荷物を持ってあげようとしたことに感動し、心が温まる思いがしました。そして、彼女たちに「君たち優しい心を持ってるんだね。偉かったね。」と褒めてあげました。
今の子供たちは自己中心で、人の痛みがわからないと言われますが、どうしてどうしてこんなに優しい子供たちが近くにいたことに心から感謝しました。また、この子たちに限らずこの町には優しい心を持った子供たちがたくさんいることも、毎朝の触れ合いによって知り、それを喜んでいます。
それで、何事でも、自分にしてもらいたいことは、ほかの人にもそのようにしなさい。これが律法であり預言者です。マタイ7:12
日本には『人の嫌がることはしないように』という教えがあります。人に迷惑をかけないように生活することは大切なことですが、さらに進んで、自分を相手の立場に置き換えて、自分だったら今どうしてもらったら嬉しいだろうかと考えて行動することは、喜びを共有し、愛を広げていく素晴らしい働きだと思います。
私も子供たちに見習って、愛によって周りの人々に仕える人になって行きたいと思わされました。
そこで、イエスは小さい子どもを呼び寄せ、彼らの真中に立たせて、言われた。「まことに、あなたがたに告げます。あなたがたも悔い改めて子どもたちのようにならない限り、決して天の御国には、はいれません。だから、この子どものように、自分を低くする者が、天の御国で一番偉い人です。マタイ18:2~4
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