なじみの床屋さん

公開済み 3月 8, 2026 by 管理人 in アドナイ・エレ

~毎月来られるようになりたい ~

私にはもう40年も通い詰めているなじみの理髪店があります。ここに行き始めた時は、当然店主も私もお互いにまだ若かったです。この理髪店はろうあ者夫婦でしておられますが、いつもニコニコしておられてとっても気持ちが良いお店です。

私が行き始めた当初は私自身が教会を始めたばかりで、お金がなかったので、3カ月に1度ぐらいの割合で通っていました。まだ若かったので髪の伸びる速さがすごくて、3カ月もすると髪はボウボウで、もうこれ以上は伸ばせないという程、頭から溢れていました。

そして、床屋さんに行って、できるだけ短くしてくださいとジェスチャーでお願いし、思い切り短く切っていただきました。周りに落ちる髪の量があまりに多いので、店主の奥様が途中で一度それらを掃除する作業が必要でした。

それで、その当時の私の最大の願いは、早く毎月床屋に来られるようになりたいというものでした。

それから、8年ほどして私たちはそこから車で30分ほどの喜入町の方に引っ越してきました。しかし、それでもこの床屋さんにはその後もずっとお世話になっています。

そして、あれほど毎月散髪に来れるようになりたいと願っていたのに、年を取ると髪の毛の方が伸びるのが遅くなって、毎月行くほどには伸びて来なくなり、いまだに2~3カ月に1度のペースです。

そこの床屋さんの特徴は散髪の途中、最後の整髪前に入念なマッサージをして下さることです。まず頭を指圧して下さって、次に首のマッサージに移ります。それが終わると両肩を揉んだり叩いたりしてくれて、それから首筋から背骨回りを指圧しながら腰まで揉んでくださいます。私は散髪台に座っているので、後ろからはかなり揉みにくいだろうと思いますが、毎回そうして下さいます。

以前は力強く揉んでおられましたが、今は床屋さんも年を取られたのでゼ~ゼ~と息を荒げながら揉んでおられます。ふと見ると米寿のお祝いの賞状が額に入って置いてありました。そこで、私がびっくりして「エエッ、88歳?」と聞くと、ニコニコ笑いながら頷いてくれました。若く見えていたのに、私より10歳も年上だったことに驚きました。

さて、揉むのはまだ終わりません。今度は両腕を肩から徐々に揉んでいき、最後は指の1本1本まで揉み解されます。かなり私の指先が凝っているのが分かっておられるようです。

そこで、私はパソコンを打つのに力が入り過ぎだと息子たちに言われますので、それで凝っているんだと思い、私がジェスチャーでパソコンを打つ真似をします。すると、彼は「ああ~分かった。それでですね。」というように頭を振って頷きました。

そして、すべてが終わってから私が「おかげで肩や両手が楽になりました。」という風に肩をゆすってジェスチャーをすると、「良かったですね。」というようにニコニコ笑って頷いておられます。

そして、料金を払って帰ろうとすると、床屋さんが両手でラ・ラ・ラ・ラ・ラ~と、ピアノを弾いてリズムをとるような格好をして送り出してくれました。

そこで思ったのが、私はパソコンを打って肩が凝ってるとジャスチャーしたのに、彼は私がピアノを弾いているピアニストのように思われたのだと分かりました。こんなごつごつした短い指ではピアノなんて弾けないのに、うまく伝わっていなかったんだと苦笑しました。

こんな気の良い床屋さんご夫妻に主の祝福があるようにお祈りします。

人にではなく、主に仕えるように、善意をもって仕えなさい。良いことを行えば、奴隷であっても自由人であっても、それぞれその報いを主から受けることをあなたがたは知っています。エペソ6:7~8

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