見て見て、口から煙が!
~少年よ、大志を抱け~
私は父の仕事の関係で、中学卒業まで南の島・屋久島で育ちました。島では霰(あられ)が降ることはありましたが、雪が降るのを見たことがありませんでした。鹿児島に来て初めて降ってる雪を体験した時、桜島の降灰だと思った程です。
その所為かどうかわかりませんが、寒いのは苦手で毎年冬がくるのが憂鬱です。それでもここは南国鹿児島、そして本格的な冬はまだまだこれからだというのに、今からこんなことでは先が思いやられます。
朝街頭に立つ時の気温はまだ10度前後ですが、先日子供たちが「おじちゃん。見て見て、口から煙が」と少し興奮気味に言ってきました。それで私が「それは煙じゃなくて、白い息だよ。怪獣じゃないんだから。」といいました。
すると、ハアハア息を吐いて、「ほら、見えた?」と聞いてきましたが、まだそこまで寒くはないので白い息はよく見えません。「見えないよ」というと、ハアハアと勢いよく息を吐きながら「あっちでは見えたんだけど・・・」と言いながら歩いていきました。
また、他の子が「早く雪が降らないかな~」なんて言うので、「雪?降らないほうがいいよ。」というと、「なんで、どうしてよ。」とムキになって聞いてきます。「おじちゃん。寒いのは苦手だから」と言うと、「雪が降った方が楽しいよ。」と言います。子供は前向きで偉いなと思います。
そういえば、私が牧師になる前は衣料品販売の会社に勤めていました。衣料品の売り上げは気候に左右されます。特に私が布団売り場に配属されていた時は、12月の売り上げ予算が1億を超えていました。
毛布やこたつ布団等は特に気候に左右されます。寒くならないと売り上げが伸びません。それで、早く寒くなれ!寒くなれ!と連日思って生活していました。考えるとその時は今みたいに寒がりではなかった、いや寒がりだったのにそんなこと言っておられなかったのでしょう。だから、その当時寒いのが嫌だなんて思ったことはありませんでした。
どうも、思いが否定的になると、負担が重くなり、前向きになると軽くなるようです。例えば、二人の子供がいて朝のごみ捨てを分担し交互に捨てに行っているとします。そこで、片方がズルして、もう一人に負担が増えると不満が爆発します。
しかし、やがて一人が進学等で家を出ると、もう一人は毎日一人でごみ捨てをしなければなりません。仕事量は2倍に増えているにもかかわらず、さほど負担を感じません。思いが前向きに変わったからだと思います。
聖書のイエス様の教えに次のようなものがあります。
『目には目で、歯には歯で』と言われたのを、あなたがたは聞いています。しかし、わたしはあなたがたに言います。悪い者に手向かってはいけません。あなたの右の頬を打つような者には、左の頬も向けなさい。あなたを告訴して下着を取ろうとする者には、上着もやりなさい。あなたに一ミリオン行けと強いるような者とは、いっしょに二ミリオン行きなさい。マタイ5;38~41
最初、この個所を読んだとき「え~っ、どうして?」と思いましたが、否定的にとらえたら苦しみが倍増します。しかし、思いを変えて前向きに行動するとき、それらの負担を凌駕し、精神的に勝利することができるのです。
勉強にしても部活にしても、嫌々ではなく夢をもって前向きに取り組んでいる方が、負担が軽く能力も発揮できるのだと思います。
子供たちよ。大きな夢をもってすべてに前向きに取り組んでください。きっと素晴らしい未来が開けることでしょう。
幻がなければ、民はほしいままにふるまう。(幻のない民は滅びる)箴言29:18
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