乳癌を体験して Ⅶ

公開済み 3月 29, 2020 by 管理人 in アドナイ・エレ

~いよいよ手術です~                    佐多多視子

癌の摘出手術を目前にしても、私は愛なる神を信じて、すべてを主に委ねているので心配や不安はなく、全く平安の内にその時を迎えようとしていました。

神を愛する人々、すなわち、神のご計画に従って召された人々のためには、神がすべてのことを働かせて益としてくださることを、私たちは知っています。ローマ8:28

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夕方、執刀医(主治医)の先生が挨拶に見えられました。「手術をさせていただきます○○です。」私は「よろしくお願いします。」と言いながら、心の中でワァー本物のドクターXだわ、ワァーワァーと興奮しており、ニッコニッコしていましたら、先生が怪訝そうな顔をして壁の私のネームプレートを見ていかれました。(ちょっと変な人に思われたのかも)

私は盲腸手術も扁桃腺の手術もしたことがなく、体にメスを入れられるのは初めてなので、不謹慎ですが手術されることにわくわくしていました。

麻酔が効かない人もいると聞いたことがあったので、全然効かないのは困るけど、ちょっと手術の様子も聞いてみたいなぁと思っていました。「メス」「血圧・上〇〇、下〇〇、脈拍○○」とか先生と看護師さんの会話とかを。

TVの医療番組では殆んどが外科医の物語でしょ。内科医とか精神科医とか小児科医とかのものは余り見たことがありませんよね。だから、外科医のお医者さんは格好良いなと思っていました。

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翌日の手術に備えて手術個所に印を付けるという事で看護師さんが迎えに来られました。ここの看護師さんは口頭で「〇階のどこどこに行ってください。」と言うのではなく、一緒にエレベーターに乗って、次の看護師さんにバトンタッチするまで案内してくださいます。病院の中は広いし、見慣れない所に来ただけでも不安でしょうから、患者の不安を取り除くために、いろいろ配慮して下さっています。

エコーで印を付けるのは、鉄の棒の先が尖ってはいなくて、マッチ棒の後ろ側の様なもので、患部をへこませてそこにマジックで印を付けます。執刀医の先生も駆け付けて来られて、指示をしておられました。

そして、「従来でしたら、このように切開しますが」と言いながら、指先で波型を示され、「佐多さんの場合は見えにくいでしょうが、このように切開します。」と言われました。見ようとしましたが、下の方なのでよく見えませんでした。

また、先生が「癌が難しい所にあるのですよ。」と言われました。恐らく患部が身体との境目にあるので難しいと言われたのではないかと思いました。神様が先生に知恵と力を与えられ、最善の手術ができるように祈りました。その時、先生のポケットベルが鳴って、すぐ出ていかれました。

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家族は8時30分までに来院、9時胃液の分泌を抑えるための薬を1錠飲み、お手洗いを済ませ紙ショーツに履き替えて、病衣とストッキング(血栓予防)を着用して、11時から点滴が始まりました。11時30分、歩いて手術室に移動します。

O看護師さんが来て下さり「いよいよ手術ですね。」と言ったので「やっと、手術です。」と言いました。ここでもやはり係りの看護師さんが手術室の入り口まで連れて行って下さいました。患者の不安を少しでも和らげるため、そこでは手術補助の看護師さん4人が皆ニコニコして迎えて下さいました。

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