「乳癌を体験して-治療編」Ⅷ
~どうして放射線科を?~ 佐多多視子
放射線治療に25回通院し、病院スタッフの皆さんと親しくなったので、○先生と女性の放射線技師の方々に、放射線科の医師や技師を目指したわけを尋ねてみました。
○先生・・・学生時代、整形外科(スポーツドクター)を目指していたのですが、実習で画像診断を見て興味を持ち、癌の治療をしたくて志した。
aさん・・・大学生になるとき、進路を決めるにあたって女性の技師が少ないので志しました。私が「4月30日に25回の投射が終わったらもう会えないんですか?」と尋ねた時「私たちは2度と患者さんにお会いしないことを目標にしています。」と言われました。再発ゼロの高い志を持っておられる言葉に感動いたしました。
bさん・・・お祖父さんが放射線技師をしている姿を見て恰好良いと思っていたので。福岡の大学を経て福岡で働いていたのですが、4年前に帰って来て、ここでは去年9月から働いています。※この方はほとんど毎日お会いした方です。
cさん・・・看護師でも良かったのですが、血を見るのが嫌だったので放射線技師を目指しました。※投射時の「合わせていきますね」の声が優しくて、手術直後にお世話してくださったM看護師を思い出しました。
dさん・・・高校生の時足が痛くなってレントゲンを撮りに行った時、放射線科があるのを知り、格好良いと思ったので志しました。以前はブレストセンターや本院で働いていたのですが、4月からこちらに配属になりました。※彼女はいつも笑っていて元気をもらってきました。笑顔ってやっぱり良いですね。
eさん・・・女医になりたかったのですが、学力が足りなくて(ご謙遜でしょ)。次に薬剤師をと思ったのですが鹿児島にその学部がなく、親元を離れて6年通うには経済的負担が大きいので(親孝行ですね)。看護師か検査技師か放射線技師かと、この3つの選択肢の中で物理・化学が好きだったので放射線科かなと思って決めました。※この方はシフト長です。年上の方も含め全体の管理をしておられます。
fさん・・・大学受験の時、画像診断を見て良いなと思って志しました。※eさんの上司です。
gさん・・・大学受験の時、進路決定する際に志しました。※一番若くて他の事でも良くお会いしました。
25回も毎日同じところに通ったので、何人かの患者さん方とも話をする機会がありました。私の年の半分ぐらいの若いお母さんが「お友達が他の病院に、放射線治療に行ったら全員男性だったそうですが、ここは全員女性だから良かったわ。合わせる時は結構身体の近くで作業されますものね。」と話していました。私のような70歳前の人でも男性技師に近くで作業されるのは嫌ですから、若い人はもっと嫌でしょうね。
女性の放射線技師を目指してくださった皆さん、有難うございます。また、世間では新型コロナウイルスで、緊急事態宣言が出たり、ステイホーム要請が発出されたりする中で、毎日私たち患者の治療のために出勤し、助けて下さって有難うございました。
お陰様で元気になりました。
幻がなければ、民はほしいままにふるまう。箴言29:18a
はっきり将来のビジョン、目標をもって生きる人は、それにふさわしい生き方をし、充実した人生を送ることができます。多くの人を助ける素晴らしいお仕事を選んでくださったことに感謝します。
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