出前授業
~ 人生観が変わる瞬間 ~
コロナ感染が幾分収束に向かいつつありますが、まだまだ外国では感染拡大が続いており、日本でもいつ第6波の感染拡大が起きるか戦々恐々としている中、今年も鹿児島市内の一つの小学校で出前授業をさせていただくことになりました。
毎回、授業前に校長室でしばらく歓談させていただくのですが、校長先生はたまたま私と同じ名前だったこともあって、話が盛り上がり楽しいお交わりの時を過ごさせていただきました。
授業は昨年同様「世界の食料事情と飢餓」という題でお話させていただいたのですが、昨年はコロナ感染拡大中でもあり、体育館で100人ほどの生徒さんを前にソーシャルディスタンスをとりながらの授業でしたが、今年は県内のコロナ感染者数が2週間ほど0が続いていることもあって、体育館2階の少し広い教室での開催でした。
先生方も子供たちもみなマスク着用で授業に臨んでいたのですが、私はマスクを外し口の動きが皆に良く分かるようにマウスシールドを付けて話させていただきました。
授業が始まる前に、先生が「人生には人生観が変わる瞬間を何度か経験します、今日の授業を受けたら、みんなの生き方・考え方が変わることを経験すると思います。この授業が終わって、もし何にも変わらないなら、それは真剣に聞いてなかったという事です。」と話され、「授業の後で感想を述べてもらいます。誰に当てるかわかりません。皆、自分に当たると思ってしっかり聞いてください。」と言われました。
さすがに先生は皆を導くのが上手だなと感心し、私自身も大変勉強になりました。そして、私もしっかり授業しないといけないと思わされました。
さて、私は毎回授業の最初の方で、皆がどのような経済感覚で生活しているかを質問させていただいております。その質問の内容は、「①とっても裕福、②少し裕福、③普通、④少し貧しい、⑤とっても貧しいの5つの内、いつも自分をどのように思っているか、自分に当てはまるところで手を挙げてください。」と言って①から聞いていきます。①で手を挙げる人はいつもは全くいないのですが、今回は数人いました。②でも数人が手を上げました。③になるとほとんどの人が一斉に手を上げました。④で上げる人も数人いました。⑤では誰もいませんでした。
そこで、世界には200余りの国々があります。それが20%の先進国と、80%の開発途上国に分かれています。日本は先進国に入り、その中でも日本は裕福な国の一つです。世界的に見たら、日本は非常に裕福で恵まれた国です。
私たちは日本の中だけで比較して裕福だとか貧しいとか判断していますが、世界には貧しい国がたくさんあり、食事も満足に食べられない飢餓に瀕している人々が約8億人もいます。そういう人に比べたら、私たちはみな裕福な恵まれた生活をしていているのです。
そのようにお話をして、東南アジアやアフリカの飢餓の現状のDVDを見てもらいます。皆、真剣にメモを取りながら熱心に見ています。
そして、授業の終わりに先生が生徒たちに質問がある人と言うと何人もの人たちが熱心に質問してくれました。また、感想も何人も手を挙げて述べてくれました。私が一番嬉しかったのは、最初みんなにした質問で、④の少し貧しいに手を挙げた女生徒が、自分がいかに恵まれていたかが分かったというような感想を述べてくれたことでした。
貧しい者が国のうちから絶えることはないであろうから、私はあなたに命じて言う。「国のうちにいるあなたの兄弟の悩んでいる者と貧しい者に、必ずあなたの手を開かなければならない。」申命記15:11
世の富を持ちながら、兄弟が困っているのを見ても、あわれみの心を閉ざすような者に、どうして神の愛がとどまっているでしょう。子どもたちよ。私たちは、ことばや口先だけで愛することをせず、行いと真実をもって愛そうではありませんか。Ⅰヨハネ3:17~18
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