Boy’s be ambitious in Christ !(鶴丸高校冊子掲載)
~主にあって抱いた大志が叶えられた~
彼が鶴丸高校に入学するや否や、彼は志望校を某大学の医学部に決めました。彼の将来の計画実現のために検討され、決定されたもので、申し分ない志望校ではありますが、彼の実力等現実を見る時に、いかにもべらぼうな計画に思えました。
しかし目標は高い方が良いだろうと思って、私も様子を見ながら励ますことにしました。ただ、彼の大きな目標が自分自身の栄光を求める単なる野望になって、その達成がかえって傲慢な人格を造ることがないように注意しました。「知識は人とを高ぶらせ、愛は人の徳を建てます。」(聖書)
そこらは彼も十分理解してくれて、教会で行われる日曜の礼拝を初め、日、水、金とある夜の集会や毎朝6時から行われるデボーションの時を勉強より優先してくれました。このことは彼の勉強時間を圧迫いたしましたが、より大切な彼の人格形成には大きく役立ったと思いますし、またそのことをとして、彼が目標の大学に合格するという小さな視野での勉強ではなく、もっと大きな視点でそれらのことを捉えて行けるようになったのは大きな収穫だったと思います。
また、私の家は狭いので彼に勉強部屋や彼専用の机を与えてあげられませんでした。したがって、私といつも同じテーブルで向かい合って勉強しました。彼が英語の勉強を始めた時は、やかましくて私の読んでいる本の内容が取れなくて苦労しました。また、数学や物理の問題を解いている時は迂闊に話しかけられない緊張感が漂いました。
そしてまた、勉強のこと、将来のこと、人生についてなど話し始めると夜が更けるのも忘れて、遅くまで話し込み、何にも勉強しないで寝ることもよくありました。
また、彼は医学部志望ということで理科は物理と化学を専攻しましたが、生物も勉強したいと言って教科書と問題集を持って来て始めた時は唖然とさせられました。ただでさえ時間がないのに彼は目標の大きさが全然理解できていないのではないかと思われました。しかし、彼は勉強を好きでいたい、あまり義務感から勉強して嫌いになりたくないとの意識があり、楽しく勉強することを心掛けていたようです。結局センター試験では理科3科目を受験したようです。
2次試験は親の心配をよそに、自信満々で出かけました。試験が終わってからの彼の電話は「(合格の)可能性がないこともない。」でした。その時普段決してできたと言わない彼が、勝算ありを匂わせる報告をするからには大丈夫だなと感じました。結果的には合格の通知をいただきましたが、彼の実力を考えるならば決して尋常のことではなかったのです。彼の大志が主にあって叶えられたと心から感謝しています。
また、彼は小学校から高校まで一度も塾や家庭教師にお世話になったことがなく、ただ学校の授業と問題集のみの勉強でした。特に鶴丸高校の先生方には絶大な信頼を置いていました。
私も先生方の教育の熱意を強く感じた一人です。鶴丸は素晴らしい高校です。またまだ今からも伸びる高校だと思います。在校生の皆さん、先生方を信頼して学んでいっていただきたいと思います。素晴らしい結果が得られると確信します。
(S君の父)
これは以前、長男が東京大学の医学部に合格した時に、彼の出身校の鶴丸高校から依頼をうけて書いたもので、在校生に配られる冊子に載せられたものです。
だから、神の国とその義とをまず第一に求めなさい。そうすれば、それに加えて、これらのものはすべて与えられます。マタイ6:33
まさしく、聖書に書いてあるとおりです。「目が見たことのないもの、耳が聞いたことのないもの、そして、人の心に思い浮かんだことのないもの。神を愛する者のために、神の備えてくださったものは、みなそうである。」Ⅰコリント2:9
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