豊かさを謳歌

公開済み 9月 1, 2024 by 管理人 in アドナイ・エレ

~金銭を愛する者は金銭に満足しない~

前回は長男が素敵な旅館を予約してくれて、長男家族とそれに三男も駆けつけて、みんなで美味しい食事を頂きながら、楽しいひと時を過ごせたことを書きました。

その後、家に帰ってから長男家族5人が1階の畳の部屋で宿泊し、三男は私の部屋で私と一緒に休むことになりました。私はかねては一人で広いダブルベッドで大の字になってのびのびと寝ているのですが、今日は三男と一緒なので、少し小さくなって寝ないといけないかなと思っていました。

私が先に休んでいると、3男が部屋に入ってきました。そして、私を見て「お父さん。・・・」と言い始めました。多分、「お父さん、ありがとう」とか「お父さん、今日はよろしくね」とか言うのかなと思っていると、「お父さん。お父さんの足が真ん中から少し出てる。」でした。慌てて「ごめん、ごめん。」と言って足を引っ込めました。

そして、私はいつも寝る時はエアコンの冷房を27~28度にして、タイマーで2時間後には切れるように設定しています。その日も同じように設定して寝ましたが、3男はタイマーが切れた後、暑くて暑くて目が覚めたというのですが、暗くてエアコンのリモコンが見つからなかったようで、扇風機をフル稼働させて再度寝たようです。

しかし、扇風機は私のすぐ横にあって、普段しない様なすごい勢いで回っている扇風機の風のゆえに、私は寒くて寒くて目を覚ましました。後期高齢者の私と30代の若者とは、所詮適温が違うのだなと思いました。

彼と一緒の部屋で寝るのは1日だけでしたが、これからはもう一緒に寝ることはないだろうな。お互いが寝不足になりそうだからと思いました。

しかし、何とも贅沢な悩みだなと思います。問題の原因がエアコンと扇風機と言う文明の利器だからです。今から60~70年前は、暖を取るのは火鉢の中で赤く燃える炭で、差し出している手だけしか温まりません。夜は薄いせんべい布団で、寒い時は兄弟3人がひざを曲げて重なって寝ていました。

そして、暑い時はうちわでパタパタ仰ぐだけで、涼しさもそんなに期待できませんでした。さらに寝る時の蚊帳の中では蒸し暑さが倍増しました。

それを考えると、私たちの現在の生活環境は、世界的に見ても歴史的に見ても、リッチの頂点に立ってるように思えます。

例えば、江戸時代の殿様にしても大富豪にしても、私たちの現在の生活環境に比べると、雲泥の差があると思います。素敵な家に住んで、車を持ちエアコンやパソコンを持ち、江戸時代の彼らとは比較にならない立派でおいしい食べ物に囲まれています。

以前、テレビドラマでエジプトの王ファラオが椅子に座って、両脇から大きなうちわでしもべたちが風を送っているのを見ましたが、生暖かい風が来るだけで私たちの持つエアコンや扇風機の風とは比較になりません。

また、10年ほど前フィリピンで牛車に乗せていただいたことがありましたが、お尻が痛くて大変でした。それに比べれば車は快適です。そして、以前アフリカに行ったときは、子供たちが水を汲むためにバケツをもって遠くの水辺までぞろぞろ歩いていました。私たちには水道があり冷蔵庫があって、いつでも冷たい水を飲むことができ感謝だなと思います。

そのように私たちは歴史的にも世界的にも快適な生活をしているのに、まだ多くの人がさらなる豊かさを求めているように思います。しかし、人間どこまで行っても満足はできないのです。

金銭を愛する者は金銭に満足しない。富を愛する者は収益に満足しない。これもまた、むなしい。伝道者5:10

No Response to “豊かさを謳歌”

Leave a Comment