告白の力
~ 言語中枢が 支配力を持つ~
日頃私たちが語る言葉に大きな力があることを私が知ったのは、クリスチャンになってからでした。しかし、それまでも様々な目的を実現するために会社の朝礼等で、大声で目標を告白させることがあることは知っていました。
それが、ある講演で世界的に有名な牧師が、「私たちの脳の中に大脳皮質があって、そこに言語中枢があり、それが私たちの身体に支配力を持っていることが分かったと近年言われていますが、聖書には2000年前にすでにそのことが書かれています。」と話されました。
確かに聖書のヤコブ書に、次のように書かれています。
馬を御するために、くつわをその口にかけると、馬のからだ全体を引き回すことができます。また、船を見なさい。あのように大きな物が、強い風に押されているときでも、ごく小さなかじによって、かじを取る人の思いどおりの所へ持って行かれるのです。同様に、舌も小さな器官ですが、大きなことを言って誇るのです。ご覧なさい。あのように小さい火があのような大きい森を燃やします。ヤコブ3:3~5
すなわち、馬のくつわをその口にかけると、馬のからだ全体を動かすことができます。また、大きな船でも小さな舵によって思い通りのところに動かすことができます。そのように舌は小さな器官だけれど、私たち人生に大きな影響力を持っていて、舌で失敗することが多いので、語ることには気を付けるようにと言っているのです。
確かに、言わなくてもいいことを、つい言ってしまって失敗することは多いです。しかし、反対に舌を良い方向で使えば、それだけに結果が期待できるということです。
さて、次男が中学生だった時、彼が「社会が嫌いで、どうしても良い点を取れない。」と言っていました。我が家は3人息子がいますが、皆理系でそれぞれ、医学部や工学部に行っています。
だから、みな数学や理科が得意な一方、国語や社会は苦手なようでした。そこで次男に社会を好きになるように、毎日気づいたら「僕は、社会が大好きだ。」と何回も告白しなさいと勧めました。
彼は「僕は社会が大好きだ。」「僕は社会が大好きだ。」と言い始めました。でも本当は好きではないので、ただ無理やり口先だけで言っているだけでした。
しかし、不思議なことに社会の成績が上がり始めたのです。そして、社会は彼の得意科目になりました。それで、心で思わなくても口で告白するだけで本当に変われるんだ。「告白の力はすごい」と思いました。
また、三男は魚が嫌いでした。彼は魚料理の時は魚を除いて他の物だけを食べていました。しかし、彼が小学に上がるとき給食が始まるので、このままではいけないと思いました。
そんなある日、妻がシャケ寿司を作りました。彼は、食卓に着くなりそれを見て、びっくりして「僕、こんなん食べられない。」と叫びました。
そこで、私が「それではこうしよう。今から100回『僕は魚が大好きだ。』と言ったら、食べなくていい。」と言いました。すると彼は、「100回は多すぎる50回にしてよ」と回数を減らすように交渉してきました。私は自信はなかったのですが、「それでは50回で良いから言いなさい。」と言いました。
彼は「僕は魚が大好きだ。」「僕は魚が大好きだ。」といやいや、しぶしぶ言い始めました。そして、20回ほど言った時、「僕は魚が大好きだ。」と言って、スプーンですくってパクッと一口食べたのです。そして、びっくりしている私たちをしり目に彼は「僕は魚が大好きだ。」と叫びながら全部食べてしまいました。それ以来彼は魚を食べるようになりました。
告白の力は偉大です。良い正しい方向で舌を使うように心がけましょう。
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