思い煩うな

公開済み 11月 20, 2013 by 管理人 in アドナイ・エレ

~笠沙の式場へ向かう1時間半の戦い~

牧師をしていると、時々結婚式の依頼を受けることがあります。先日は笠沙町の式場から司式の依頼が来ました。最初は日曜日の午前中の司式依頼でしたので、教会の礼拝のためお断りさせていただきました。すると、わざわざ挙式の時間を午後1時に変えて再度お願いして来られたので、お受けさせて戴くことに致しました。

以前、笠沙の隣町の大浦町には、学校関係や社会福祉協議会主催の講演会等で何度かお話に行かせて戴いたことがありましたし、笠沙高校が閉校になる前は、全校生徒にお話をするために行かせて戴いたこともありました。ですから、笠沙町自体は決して近くはないのですが、それほど馴染みのないところではありませんでしたので気楽に考えていました。

しかし、事前に打ち合わせに伺って、その遠さに驚きました。大浦町までとそんなに変わらないと勝手に思い込んでいましたが、そこからかなりの道のりを車で走らないといけませんでした。また以前伺った笠沙高校は不思議なことに大浦町の中に建っていたのです。

式は午後1時からとは言え、教会から1時間半ぐらいはゆうにかかりそうなのです。いつものように礼拝を終えてから11時半頃出発できたとしても開始時間ぎりぎりになってしまいます。担当者に事情を話すと、「大丈夫です。多少の遅れはこちらで何とかしますから。」と言われましたが、遅れること自体自分の中で釈然としないものが残ります。

そこで、妻と何度か試走をし、最終的に80分程度で行ける道を発見しました。これだと何とか開始時間には間に合いそうですが、途中から1本道なので何かのトラブルに出合うとそれこそアウトです。

さて、当日は朝から台風みたいな強い風が吹き、雨が降り続いています。雨になるとどうしても晴れた日のように車は速く走れません。ですから、礼拝の始まる前に、すべての必要なものを車に積み込み、すぐに出発できるように準備して礼拝に出ました。

礼拝後すぐ車に乗り込み、出発しました。予定より15分ぐらい早く出られたのと、雨が止んで天候が回復して来つつあったので、知覧から加世田あたりまではすべて順調に予定よりずいぶん早く通過できました。

しかし、加世田を過ぎて2車線の狭い道路になる所から、急に前の方から渋滞するようになってきました。よく見ると、この地方で行われる市長選の選挙カーが街宣活動をしながら前の方をゆっくり走っており、その前後をその候補の関係の車が囲み、その後の車たちも追い越そうとしないで、そのままゆっくり着いて走っていたからでした。

少し慌てましたが、焦って事故でも起こしたら結婚式どころではなくなります。また、私が焦るとき妻がいつも言っていた「すべては主の御手の中なんだから」という言葉を思い出して、「そうだ、私ができるベストを尽くせば、主は見ておられて最善を成してくださる。」焦って変なことにならないように、主に委ねて行こうと思い、流れに任せて走り続けました。

暫くして街宣車もいなくなり、十分間に合う時間に式場に到着することができました。式には思いの外、多くの人が列席してくださって、素晴らしい結婚式ができました。

 

私たちは自分のできることはベストを尽くさなければなりませんが、いくら思い煩い、悩んだところでどうにもならない、自分の能力を超えたことに関しては、委ねることも覚えなければなりません。思い煩いの70%が取り越し苦労だと言われています。取り越し苦労には解決の道がありません。悩まないで委ねて前向きに踏み出す事を改めて思わされました。

だから、あすのための心配は無用です。あすのことはあすが心配します。労苦はその日その日に、十分あります。マタイ634

何も思い煩わないで、あらゆるばあいに、感謝をもってささげる祈りと願いによって、あなたがたの願い事を神に知っていただきなさい。そうすれば、人のすべての考えにまさる神の平安が、あなたがたの心と思いをキリスト・イエスにあって守ってくれます。ピリピ4:6~7

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