あなたはどんな種を蒔いていますか?
~人生には刈り取りがあります~
突然教会に一人の男の人が駆け込んできました。私が「どうされたんですか?」と聞くと、「実は知り合いが急逝して、今から葬儀に出かけるところなのです。ここまで妻に車で送ってきてもらったのですが、急いで車から降りたので、車の中に私の財布を置き忘れてきました。妻に連絡しようにも、連絡取れません。」とうなだれた様子で言われます。
「それでは、これからどうするおつもりですか?」と聞くと「葬儀にはどうしても行かないといけません。そこで、誠に申し上げにくいのですが、往復の旅費を貸していただけないでしょうか?帰りには必ず返しますので」とのこと。
「それは大変ですね?旅費は幾らぐらい必要ですか?」と聞くと、「どこどこまでの往復で1万5千円ぐらいです。」と言われます。「困った時はお互いさま、旅費ギリギリでは心細いでしょうから2万円お貸ししましょう。」と言うと「ありがとうございます。助かります。」と感謝して、それをもって急いで駅の方に向かいました。
それからは、彼はちゃんと葬儀に出席で来たかなと心配して待っているのに、1日過ぎ2日過ぎ、1カ月過ぎ2カ月過ぎても、何の連絡もありません。そして、ようやく騙されたことに気づきました。私は単純なので、このようなことは1度や2度ではありません。何度も同じような目に遭っているのに、その場になると可哀そうになってついついお金を渡してしまいます。
ある時は、一人の青年が涙を流しながら窮状を訴えるので、あまりにも可哀そうに思って、「いくら必要なの?」と聞くと、「25万円」とのこと。そんな大金を私一存では貸せません。妻にも来てもらって、二人で話を聞きました。そして、この若者が初対面の人の前で涙を流すほどの苦しみから解放されるのであれば、貸してあげても良いと思い、大金なので借用書を書いてもらって、貸してあげました。それに大変だろうからと、妻は彼の当面の生活費として1万円を差しあげて帰しました。
それから、しばらくは時々「今どこでどのような仕事をしている。」との、電話が来ていましたが、そのうち連絡が取れなくなり、借用書の電話番号に電話すると、ご家族の方が出られて、すぐお金を返しに来られました。このようなことは1度や2度ではないようでした。
若い男よ。若いうちに楽しめ。若い日にあなたの心を喜ばせよ。あなたの心のおもむくまま、あなたの目の望むままに歩め。しかし、これらすべての事において、あなたは神のさばきを受けることを知っておけ。伝道者11:9
そのような話を他の教会の牧師たちにすると、みな同じような手口で騙されていました。一人の牧師は、「旅費を貸してくれ。」との願いに、同じようなことが何度もあるので、嘘かもしれないと現金は渡さずに駅まで連れて行って、切符を買って渡したと言っていましたが、「多分、次の駅あたりで降りて清算して現金に変えたのだと思います。」と話していました。
このような思いをしていない牧師は一人もいないほどです。教会は騙しやすいところだと、いろいろな教会を回ってお金を貸り回っている人がたくさんいるようです。
しかし、人は種まきをすると必ず刈り取りもしなければなりません。愛の種を蒔いたら愛の実を結びます。罪の種を蒔いたら必ず罰の実を結ぶのです。人間の目はごまかせても、すべてを支配しておられる神様の目はごまかせません。
思い違いをしてはいけません。神は侮られるような方ではありません。人は種を蒔けば、その刈り取りもすることになります。自分の肉のために蒔く者は、肉から滅びを刈り取り、御霊のために蒔く者は、御霊から永遠のいのちを刈り取るのです。善を行うのに飽いてはいけません。失望せずにいれば、時期が来て、刈り取ることになります。ガラテヤ6:7~9
そして、人間には、一度死ぬことと死後にさばきを受けることが定まっているように、キリストも、多くの人の罪を負うために一度、ご自身をささげられました・・・。へブル9:27~28a
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